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手記
『はじめに。
メモとも、日記とも、演劇の台本、あるいは小説とも言えるこれを手に取ってくれた君へ。
感謝する。
これから私が記すのは、私たちにとっての悲劇や混沌。
奴にとっての喜劇の内容だ。
……いや、難しい話は無しにしよう。
これから先を読むのならば、できれば頭の中に情景を描きながらにして欲しい。
実際に私たちの前に現れた『悲劇』の物語は映画や芝居というものの比では無かったのだが。
前置きが長くなった。要は出来るだけ、私たちが味わった『それ』と似たようなものを見て欲しかっただけなのかもしれない。
では、本題に入ろう。私たちのはじめの話だ。 』
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