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旦那様は時々頼まれ講師。これは……召喚?

タイトルが出落ちですみません。

頼まれ講師編がようやっと終了しました。

登場人物が多くなると、文章量が当然増えますよね……。


「嬉しいなら何よりですよ」


 微笑まれるので、気持ちを切り替えた。

 何よりデザートはまだまだ残っているのだ。


 刻んだ朝摘み苺をふんだんに乗せたブランマンジェは、舌に残るねっちり感が堪らない。

 それだけを食べるなら甘いだけの方が良いが、合わせて食べるのなら甘酸っぱい苺もアクセントになる。

 特に飲み物が甘いので酸味は歓迎だ。


「……作る時間より、食べる時間の方が多いのはセレブ向けだから?」


「どうでしょうねぇ。この講座の場合は交友を深めるという要素も多分にあるので、特に顕著だとは思いますが」


 なるほど、と思う側で、三人が揃って顔を上げた。


「スケジュール調整完了!」


「この日程で大丈夫ですか?」


「ご無理なら再調整しますので、遠慮なくおっしゃってくださいね」


 指し示されたのは、ちょうど一ヶ月後。

 私に問題はない。


「ええ。それで大丈夫です。当日私は不参加ですので、女性だけで盛り上がって下さいね」


「まぁ、嬉しい!」


 優貴が満面の笑みで手を叩く。

 純粋に私との交友を喜んでくれるのが、面映ゆかった。


「色々と差し入れするね!」


「私も気合を入れて取り寄せしないと!」


「和菓子を持ち込んでも宜しいですか? 家の者に作らせますので」


「勿論! 私も頑張って準備しますね! 何かリクエストがあったら遠慮なくメール下さい」


 夫が静かに腰を上げる。

 どうやら講座は終了の時間を迎えたらしい。


「……当日までに、電話とかメールとかいい?」


「ライン、ツイッター、フェイスブックはやっていませんので、逆にその二つなら何時でもOKですよ」


「お買い物とかもお誘いしたいわぁ……」


「私も皆さんとご一緒したいですねぇ……」


「外へ出るとなると警護の問題で、私達の方も迷惑をかけかねないので、念入りに計画を立てましょうね」


 私自身外出は夫の許可的にかなり難しいが、三人も似た状況のようだ。

 名家のスケジュールは厳しく管理されているとも聞いている。


 夫による締めの挨拶が終わり、優美な別れの挨拶をすませた人達から帰宅してゆく。

 三人も名残惜しそうに迎えの車へ乗っていた。


「さて、麻莉彩。少しだけ後片付けがありますので、ここで待っていて下さい。そうそう、イヤリングはちゃんとつけておいてくださいね」


「……これからどこかへ行くの?」


「ええ。楽しみにしていて下さいね?」


 どこへ、とは教えてくれず、キスを額へ落とした夫が外から施錠をして、部屋を出て行ってしまった。


「どこへ行くのかしらん? 食事には早いし……季節の華展とか? 招待状が来てたしなぁ。乙女ゲームショーの事前公開のチケットも取れそうとか言ってたし? まぁ、どこへ行こうとがっつり外出は嬉しいかも。あまりないからねー」


 一人でによによと怪しい笑顔でいれば、ドアが激しい音を立てて開く。

 夫はそんな迂闊な真似はしない。


「ちょっと! あんた! お教室に出入り禁止とか、ふざけないでよ!」


「また、イロメ使ったんでしょう? たかひとせんせが、かわいそすぎるよぅ」


「そのサファイア! あんたには似合わないわ! 早く私に寄越しなさい!」


 教室出入り禁止は、恐らく三人を除く生徒の総意だったと思います。

 イロメとか頑張って使ってみた日には、三日は声も出せない状況にされます。

 そんな怖い事、頼まれない限りしません。

 似合っていないかもしれないサファイアですが、貴女に差し上げる気持ちは微塵もありませんよー。


 三人に向って心の中で言ったのだが、表情に出ていたのかもしれない。

 愛魅のピンクのハートメインでデコられた爪先が伸ばされて、ネックレスに触れようとした瞬間。


 視界が純白に染まった。




次回は、最愛の妻 出会い編を夫目線で書きます。

まだ書いていませんが大丈夫だと思います。


それが仕上がったら、ビバ! 異世界編に突入です。

当然チート装備ですよ。

無駄に長くなりそうで、今から戦々恐々です。

あ。

当然、ざまぁの連発ですよー。

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