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出会い

今回はキャラ視点とは違う

全体がわかり易くなるような書き方にさせて頂いています。

このような書き方はした事があまりないので

いままでキャラ視点でも分かりづらかった文章が

さらに分かりづらくなってしまうかもしれません。

ですが、御閲覧頂けたら嬉しいです。

今回はBLが多めに含まれるので

そういうのが苦手な方はその部分だけお気をつけください。

普通のTLもございますので

同性愛も異性愛も楽しんでいただける作品になっています。

どうぞお楽しみください。

響紅天(キョウコウテン) 愛乃(ヨシノ)

それが良い噂の一つもない響紅天家の長男の名前。

13歳にして高校1年の飛び級生、容姿端麗で

欠点ひとつないのが愛乃という存在。

(今日は新しい執事が来る日か…)

楽しみに愛乃が歩いていると門のあたりで

人影を見つけた。

こんなところに訪ねてくるキチガイだ。

「君…そんなとこで何してるの(ちっせ)」

絡みに行くと青年は顔を上げて地図を愛乃に見せる。

どうやらここを目指してきたらしい。

「ここを…。」

「案内してあげるから来なよ。」

変わり者の母のことだから、これが執事だということを悟った。

屋敷内を案内していく。

「ここから、こっちの40部屋がお母様の服置き場。

あんま触んじゃね…触らない方がいいよ」

愛乃は猫をかぶって青年にせっしていた。

青年は少し頭に(?)を浮かべながら聞いていた。

「で、ここが俺の部屋」

扉を開いた向こうには余り物のないシンプルな部屋。

大きくダブルスのベッドと浴室、台所などが繋がっているらしく便利な部屋であった。

「そうなんですか(あれ?いま俺って…)」

青年が周りを見回していると愛乃は青年をベッドに押し倒して、鎖骨辺りに印をつける。

「っひゃ!?///(なにが起こって…)」

突然の事態に青年は驚きの声をあげた。

愛乃はその姿を見てクスリと笑い右口角を上げた。

「おい、お前…脱げよ。(こいつおもしれぇ)」

先程案内していた時との口調の変わりぶりにも

青年は驚き

事態に頭がついていっていなかった。

青年の中で相手が主人になる人という事だけは、もうわかっている。

命令に従い着ていた服にてをかけ、言われたままに脱ぎ始める。

上を脱ぎ終えたところで、愛乃がメイドを呼ぶ。

「椎那、入って来い!」

メイドは入って来るなり青年の半裸に反応する事もなく

愛乃に何も言われずとも青年の体に腕を回した。

「OKです、愛乃様。…。…。」

それを聞くと愛乃は、頷いた。

未だに何が起こってるか読み込めない青年。

「あの何を…?」

顔は未だに林檎の如く赤く染まっている。

「ん?採寸だよ。椎那、そいつ連れてってくれ。」

「かしこまりました、愛乃様。」

採寸ときいた青年は勘違いしていた自分に恥ずかしくなっていた。

メイドは冷静に青年を引っ張り愛乃の部屋から退室し

服が置いてある場所へと連れていく。

「あの…貴方は…?」

服を着直しながらもメイドについていく青年は

気まずさに耐えられず質問をした

夜逆(ヤサカ) 命琴(ミコト)です。

貴方は伯零(ハクレイ) (トキ)さんですよね?」

命琴は、表情一つとして変えずに話を返す。

話しにくい人だと思ったが、ふと疑問に思ったことを口に出した。

「椎那さんじゃないんですか?」

ドンッと、壁に押し付けられた。

命琴の表情は変わってない筈なのに殺気を感じて、恐ろしいと思った。

「命琴と言う名を頂いた限り、私は命琴です。

次その名を口に出したら貴方の小さく可愛い口の中に

包丁ぶち込んで切り刻みますからね」

そういうと離れてまた腕を引っ張り出した。

それからというもの、命琴へのイメージは背が高くて怖い人となった。


「刻は、この生活慣れたか?」

刻が来てから一週間ほど経った頃。

愛乃は、てきぱきと働く刻に告げる。

その顔はいつもどおりに悪戯っぽい黒い笑顔。

「はい、慣れましたよ」

黒い笑顔の愛乃に対して純粋な白い笑顔を返す。

刻はここに来て一週間経ったというのに

性格は相も変わらず良い性格。

「ふーん…全く

俺を16歳と勘違いしてたあの頃とは違うとね?

お前と同い歳じゃないからな、このチビ刻」

刻は此処に来て最初の頃愛乃が16歳だと勝手に勘違いしていたのだ。

愛乃の身長は151.8cm、普通といえば普通くらいの背だが少し小さめ。

刻の身長はというと140cmと16歳にしては確実に小さかったのだ。

「それはすみません、本当に…。」

深々と頭を下げる。

刻は、お辞儀の仕方など命琴に教えられて完璧だった。

「あ、椎那、どうした?」

喋っている最中に命琴が部屋に入室していたようだ。

刻は、その場で固まった。

「椎那はおやめ下さいと…。

オムライスパフェをお持ちしました。」

命琴が刻の横を素通りして愛乃の元へと運んでいく。

愛乃の大好物はオムライスであり

なんでもオムライスにして作らせる。

マヨラー、ケチャラーレベルでオムライスを愛しているので、一部の使用人からは“オムラー”と呼ばれている。

「おぉ!ありがとな!

そうだ、命琴…刻が仕事に慣れてきたそうだ。

この家の仕事、教えてやれ」

愛乃はそう言って命琴を引き寄せパフェを一口食べたその口で命琴の唇を奪いフレンチキスをした。

刻の顔はみるみるうちに赤くなっていく。

「…やっぱこれ絶対体に悪いですよ、愛乃様。」

口についた唾液を拭いながら命琴は刻に近づいていく。なんとなく危険を感じたのか後ろに少しジリっと後ずさりしたがそんなことは無意味だ。

命琴に捕まえられて愛乃のいるベッドへと放り出され、すぐに唇を奪われた。

命琴はそれを静かに見つめて一礼してから後ろに半歩下がって外へと退室した。


「っは…お前初めてだろ?」

そう言いながらも愛乃は下のモノに手を伸ばす。

刻はその言葉に対して本当の事を言ってしまった。

「ちがっ…ます…したことくらいあります!」

されるがままにされている刻の言葉に

愛乃は、イラッとした。

「ぁあ、そう…余計に壊してやりたくなった!」

今まで以上に力が入ってきて刻は息をするのが精一杯になった。

刻の顔は愛乃の好きなタイプに近かったのだ。

だからこそ先に味わった者がいると思うとムカついた。

「っあ…ひぅ…ぅっ!いっ…ひぁ…ぁ…」

自分の出したことのない声が初めて出た。

刻は、さほど嫌とも感じていない自分に少し引いた。

まさか自分が働きに来たところがこんなところなんて思っても見なかった。

帰ろうと思えばいつだって帰れる仕事…

帰りたいとは不思議と思わず、むしろここにいたいと思わされた。

しかし、愛乃が他の人とも何度も何度もこんなことをしているのかと考えると刻は少し複雑な気持ちになった。



「っいっ……」

部屋中に響く物が割れたり自分にぶつかったりする音。

こんなのは日常の一部でありそうたいした事ではない。

自分がいけないのだ。

この家の長女と同じ名前で生まれ顔も少し似ている…。

別にそんなことは偶然に過ぎないのだが

この豚女には腹立たしくて仕方のない私からの嫌がらせとしか思えないのだろう。

今は、私の名前は 夜逆命琴だというのに…。


この家の一番上となる響紅天愛乃の義理の母親

響紅天 妃咲(キサキ)の部屋では

毎日のように夜逆 命琴が暴力を受けていた。

(今日は一段と激しかったな…何もしてないのに。)

伯零 刻が来てからというもの

しばらく弱まっていた暴力もまた激しくなってきた。

原因はおそらくあんなに可愛らしい刻を愛乃に取られたことが悔しくて仕方が無いのだろう。

(奥様もお気の毒なことね…。)

傷の治療をしていると何も知らない刻が

扉を開けて入ってくる。

ノックくらいして欲しいものだと思いつつ

肌色を多く晒しているにも関わらず振り返った。

「どうしたんですか」

表情はなんとなく予想できていたが刻は驚いていた。

命琴はその表情をされる事に慣れていた。

刻以外の人でもこんなのを見たら、大抵の人がそんな反応をするだろう。

「え…それどうしたんですか?」

テンプレートすぎてつまらないと感じるが、初めて見る人にはそんな事は関係ない。

いつも聞かれる言葉であり毎度毎度同じ反応。

そもそも、転んだと言う言葉でごまかされる人がほとんどだし、怪我とかひどい人、くらいの認識だろう。

「…貴方には関係ありません」

命琴の冷たい一言に刻はビクッと反応した。

怖いと思っている相手に威圧されて、腰が抜けそうなほどに怖かった。

「でもこんなひどい怪我、誰にこんなこと…(何だか震えてるような…)」

刻は小刻みに震えている命琴の拳を見て思った。

この人は本当はいい人なんじゃないか、と。

どんどんと命琴の方へと近寄っていき手を握った。

「何を!…なんで誰かにされたと思うんですか…(2回目だ、こんなこと言われたの)」

動揺して手を振り解いた命琴には

冷静で無表情で心のないように見えた最初の時とは違い、刻が来てからは初めて見る表情(カオ)だった。


「だって夜逆さんはキッチリしてるし

たまに抜けてる時ありますけどいい人ですから!」


刻の純粋無垢な笑顔に命琴は誰かを重ね合わせていた。

『椎那はキッチリしてるから怪我とかドジってするタイプでもないだろ?たまに抜けててやらかすけど…

かといって、喧嘩とかするような奴じゃないからな!』

懐かしい言葉を頭の中に過ぎらせた。

無愛想で可愛げの無い子。

感情もない機械みたいな人形、常に人を睨んでる。

そんな風に噂されてきた命琴にとっての

最大の救いの言葉であった。


「…そう。じゃあ、あなたは信用するんですね?

この傷が奥様によりつけられたものだと(どうせ信じない)」


人が変わったように今まで刻が見た中で

一番冷たく人間味のない死んだような表情だった。

刻は初め言葉の意味が理解できなかった。

まだ1度2度しか会ったことの無い響紅天家の当主

妃咲が暴力を振るい人を痛めつける人間だということ。

あんなに優しく可憐な笑みを浮かべる人が

こんな卑劣で外道な行為をするとは思えなかったのだ。

しかし、目の前でこんなふうになるまで耐えている少女がいる。これは何よりもその証拠である。

「信用します…信じられないけど!

でも夜逆さんがそういうなら、きっとほんとだから!!」

馬鹿みたいな発言に、クスリと命琴が笑った。

ほんの少しの変化…しかし大きな進歩である。

「馬鹿ですね…愛乃にそっくり…」

ボソッと呟いた命琴のその一言に刻が気付くことはない。

聞き取れないように言ったのだから当然だったが

刻の耳に届かなかったことを少し残念に命琴は思った。



「刻、最近様子が変だけどどうした?」

愛乃の部屋の掃除をしている刻の挙動不信が気になって声をかけた。

命琴のあの件についてずっと気になっていて仕方がなかったのだ。

愛乃がそのことを知っているのか、愛乃が知らない場合は自分が言ってもいいのかと…。

悩み事が頭の中から離れなくて刻の中で堂々巡りをしていて数日ほど夜もちゃんと眠れていないのだ。

「いえ…特になんでもないです。(愛乃様に迷惑かけちゃダメだ!)」

刻は先ほどから言おうとしてはそう思って言うのをやめていたのだ。

ずっとそんなことをしていたら、いつか聞き出されるのに。

「はぁ…言わねぇと犯すぞ(誤魔化されんのめんどくせぇな…)」

愛乃がキレ気味に言うと刻はビクッと反応してスラスラ話し出した。

「すみませんすみません!

夜逆さんが!!!奥様に……ぼ、暴力を……」

どこかで誰かに聞かれているかもしれないと思うと

だんだんと声が小さくなっていった。

愛乃は知っていた、随分昔からそのことを。

「ぁあ…そんなこと。

お前がそれで悩んでも仕方ないだろ、お前にどうにかする力はない(巻き込んだらコイツも何かしらされる)」

ベッドの軋みが大きく響いた。

愛乃はずっとそのことをどうにかしようと悩んでいたのだ。幼い頃から一緒にいたメイド、夜逆 命琴。

自分の授けた名前を大事にそうにずっと使っている。

助けてやろうと、ずっと計画していた。

それでも毎日のように妃咲に呼び出されては痛めつけられ続けている。

日に日に表情を失っていくのを今までずっと愛乃は近くで見てきたのだ。

「っ…僕に力はないけど…でも…!!(助けてあげたい…)」


力のない人間がそういう風に助けたいと言う気持ちだけで無責任な言葉を発するのはよく見る光景だ。

そんな言葉で相手を期待させてはドン底に突き落とす。

それが、どれほど傷つくかなんてことはよく知っていた。

「力のない人間は俺のとこで俺の言うこと聞いてりゃいんだよ、バーカ」

刻に軽くキスをしてから頭を撫でて部屋の外に出ていく。

そろそろもう一人新しい使用人が来るので迎えに行ったのだ。

(今回も男…歳は16歳。そして……。)

門まで辿り着くとそこには背の高い青年が立っていた。

178.5cmの、長身で愛乃も見上げるようにして見て

微妙に舌打ちした。

「あ!愛乃様っスか?!(かわいい)」

青年に言われて猫被りを開始する。

「そうだよ、君が桜紅血(オウコウチ) 和稀(カズキ)くん?(デカ過ぎてムカつく…)」

猫を被りながら家の中へと案内をする。

後ろから普通に楽しそうについてくる和稀。

「はい、ここが俺の部屋。」

いつもならば、すぐさまに

押し倒してメイドを呼ぶのだが今日は呼ばなかった。

「ぉお!広いっスね!」

はしゃいでいきなり愛乃のベッドに飛び込む。

それを傍から眺めていてなんとなく自分がバカバカしく思える愛乃がいた。

「おい、人のベッドにいきなりってどういうつもり?

そういうの…望んでるって思っていいわけ?」

上から和稀に告げた。

愛乃は、攻めるように徐々に徐々に体を密着させていき

ついには和稀の唇に自分の唇を重ねた。

「っ…///(えっ!?)」

最初は四つん這いで和稀の上にいたが手を掴み始めて完全に逃げることを許さない状況にした。

「お前…初めて…じゃなさそうだけど…っん!?(はっ!?こいつ、何して…)」

話している愛乃を引き寄せて自分の唇へと戻らせる和稀は、そのまま形勢逆転して愛乃を見下ろす。

「愛乃様…これで間違ってないっスよね…?///」

頬を赤らめて言う和稀。

上から物を言われるのはいつも腹の立つことなのに愛乃はこの時あまり腹が立たなかった。

「大正解だ。いい出来のお前ならこの後もわかるだろ?

自分で脱げよ…」

首筋にチュッと音を立てながらキスをする。

自分の物だという印をつけたのだ。

愛乃に言われた通りに自分の着ている服に手を掛ける和稀。

恥じらい頬を染めながら目を閉じている。

「っ…愛乃様…見すぎっス…///(恥ずかしい…)」

モタモタとしている和稀に少しニヤッとしてから、待ちくたびれてその服に手を掛ける。

いつもなら微妙にキレるがお気に入りなのでか

あまりイライラとはしなかった。

「遅い…っ…」

和稀の服を脱がして自分の下に組み敷いてから、弄って遊ぶ。

反応の一つ一つを見て楽しんでいる。

「っんっ…ふぁ…よ…しの…さまっ…///」

和稀の声が部屋の中に響く。

愛乃はこの時楽しみながらも和稀以外のことをもう一つ思い浮かべていた。

それが思い浮かんで何故か罪悪感を感じさせた。

「歯ぁ食いしばっとけよ…っ…」

こんなふうにこの物語が始まるきっかけとなる

重要人物が揃って

響紅天家の時が動き始めたのだ。

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