第2話 勘違いな幼なじみとクラスメイト
やっと第2話です。書くのにやたら時間がかかります。 感想、評価などありましたらお願いします。
朝食の片付けを終えて学校に行く準備をする。
「ユウ学校行くの?つまんな〜い」
朝食を食べ終わってからずっとこの調子だ。なんでも一日中家に一人で居るのは嫌なんだそうだ。
「じゃあ商店街とか、デパートとか行けば暇つぶしになるんじゃないか?服も買わなくちゃいけないだろ?」
そうなのだ青龍はなぜか着物を着ている。というか洋服を持っていない。
「わかった〜今日は洋服買うことにするよ」
そうしてお金を渡した後、家を出発する。
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学校は家から歩いて20分くらいの所ある。とそこで気付いた。
「あいつ買い物出来るのか?」
急に不安になってきた。何せ行き倒れするヤツだからな。
「でもまぁなんとかなるだろ」
そう結論を出してまた歩き始める。とそこで後ろから声がかかった。
「あ、ユウくんだ。おはよー」
「おはよう、華凛」
声をかけてきたのは、幼なじみの朝宮華凛[アサミヤカリン]だ。ショートカットが似合う美少女という言葉がピッタリの幼なじみだ。
他愛もない会話をしていると、いつの間にか学校に着いていた。
ちなみに華凛とは同じクラスなので一緒に教室に入る。
「おっす、悠、華凛ちゃん」
「おはよう。和馬」
「おはよー、和馬くん」
今挨拶してきたのは、クラスメイトの間塚和馬[マヅカカズマ]。顔はそこそこカッコイイが、バカなので女の子にモテないという残念な奴である。
「悠〜、今日も華凛ちゃんと一緒に登校か〜」
ゾンビみたいな声を出してそんなことを言ってくる。
「幼なじみだから一緒に登校するだろ。しかも同じクラスだし」
「い〜よな〜、悠は可愛い幼なじみが居て、なんで悠だけ………ブツブツ」
くっ、人の話を聞いてないし、なんだか今イラッとしたぞ。ここは一つ
ドスッ
「ぐふっ……………」
気絶させることにした。
「ふぅ〜やっと静かになったか」
「ね、ねぇあのままでいいの?」
華凛は結構動揺しているが俺はいたって冷静。
「いいんじゃね?起こすとうるさいし」
キーンコーン
チャイムが鳴ると同時に担任が入ってきた。
−−−−−−昼休み
「悠っ、よくも気絶させてくれたな。おかげで購買で昼メシ買い損ねたじゃないか!」
「そんなことは知らん」
だいたい、いつもお前が騒ぐのがいけないんだ。そもそも普通、昼休みまで気絶してるヤツが居るか?
「そんなハズはない。しっかり目撃者も居るんだぞっ。なあみんな!!」
クラスの皆に呼び掛ける和馬。
……………シーン。
誰も反応しなかった。まぁ反応した者もいるが、『なんだ間塚か。いつものことじゃん』みたいな顔をしている。
うん、見事なまでの静寂だ。
「な?何もしてないだろ?気のせいだ」
「う〜ん、なんか騙されてる気が……いや、やっぱ気のせいだったみたいだ」
「そうだ気のせいだ」
切り替え早っ!しかし単純で助かる。まぁバレた所でどうにかなるわけじゃないけど。
「ところで悠、今日の帰り遊ぼうぜ」
「悪い、今日はちょっと用事があるんだ」
青龍がちゃんとやってるか心配だ。その他にも色々と心配なことがある。
そんなわけで放課後…
「あ〜やっと終わった」
おっとまったりしてる場合じゃなかった、さっさと家に帰らなければ。
そこで華凛から声がかかった。
「ユウくん一緒に帰ろー」
「いいぞ」
で華凛と一緒に帰ることになったが……周り視線が痛い。
「ユウくん?どうかした?」
「ん、なんでもない」
その後も会話を続けるが、華凛は気付かないのだろうか、この突き刺さるような男どもの視線を。
「ユウくん、なんか変だよ?私、何かした?」
涙目になってるし、なんかモノ凄く勘違いしてらっしゃる。
「全然、何もないぞ。華凛は可愛いし、男としては嬉しいかぎりなんだが…」
慌てて誤解を解こうとするが、
「かっ可愛いって、ユウくん大胆なんだからっ!!」
とか言って走り去ってしまった。
どうやら別の誤解が生まれたらしい。
「ちょっ、違っ、あぁまたベクトルの違う勘違いに……」
そして一人トボトボと家に帰る。
「ただいま〜」
「お帰り〜、って悠スゴく疲れてない?」
「ああ、学校で色々とあってな」
「へぇ〜学校って楽しそうだね〜」
今の俺を見てそう言ってんのならおかしくね?めっちゃ疲れてるんだよ?
しかし反論する気にもならない。
あ、着物から洋服になってる。
「青龍、夕食は何がいい?」
「なんでもいいよ〜。」
「そうか、じゃ適当に作るか。」
よし今日はカレーだ。って青龍は食べれんのかな?