Dragon Knight
パチッ…パチッ…
焚火の火が爆ぜる。
その音を聞きながら倒木に腰かけ火を囲む。
辺りは真っ暗で星灯りが点々と夜空に微かに煌めく。
囲む一行は、流浪のキャラバン。
キャラバンなんて言い方をしても三人組だ。少人数の旅人ともいえるであろう。
大きなものから小さなものまで、まるで大昔に戻ったかの様な、ドラゴン達が蔓延るこの世界で。
「今日の収穫は?」
ピンクの髪色が焚火の火に照らされてぼんやり浮かび上がる。
こちらを向いてそう尋ねてくる彼女は、今日狩りに参加していない。
役回りは主に救護係といったところだろうか。薬草など傷を癒したり体力を回復させる道具や食べ物を調合したりするのが得意だ。
かといって戦えないわけではない。
戦場では華麗に舞う、両手に鎌の様な、鉤爪の様な短剣を装備して戦う。
軽い身のこなしで攻撃を避け敵を切り裂く。
片手に巨大な肉を持って応える
見るか?とでも言いたそうな、青色の戦闘着に身を包み、腰に剣を装備する。
彼は片手剣の使いのようだ。
肉の焼けた美味な香りが辺りに充満してほしいところだが、ドラゴンの肉はそこまで良い匂いはしない。
もっと上質で強靭なものを討伐すれば話は別なそうなのだが。
一説には、味覚に特化して味わえる最高の肉を持つものもいるそうな。
これはあるキャラバンの日常を描く物語。
青色の服を着た男が焼けた肉を頬張る。
「…すごいおいしい」
やっぱお腹の空いた腹には満足感のある物なのだ。
一行は今宵のディナーを楽しむのだ。