第二話:まだ全然ない。
――体育館前にて…
「「ウチら!」」
「「一緒のクラス!!」」
おぉ!ハモっちゃった!
流石双子というべき?
というか、双子がおんなじクラスになるなんてありえない!という突っ込みはなしで、僕一人じゃ不安だということで2人一緒のクラスになるように両親が頼んでいたらしい。後で聞いた。なんで僕だけなんだ!このやろー!
「たくさんいるねー」
「うん、海斗とかもどっかいるかも」
「さくちゃんとかもねー」
二人は、小さい時から仲がよかった2人だ。同じ学校に入学が決まっている。そんな話をしていると、ちょうど、2人がやってきた。
「おっす、ユキミキ」
「お、かわゆい双子はっけーん!」
「「おっはー♪」」
「うむ、2人とも調子はばっちりだな。」
「息ぴったしだねー」
紹介すると、天宮 海斗と、内田 咲夜。
海斗は、はっきりいってイケメン。
テニスを小さいころからやってる。かなりうまい。ちなみに、僕もすこしやってた。頭は普通。でも、オタク。そこが、彼に彼女ができない理由かも。
咲夜は、かわいいというより、明らかに美人タイプだ。スタイルもいいし。髪は長く伸ばしている。とても勉強ができる。ただし、性格に問題が…。
「ところで、ゆぅちゃん。」
「…何?」
「今日は、何着てるの?」
「見たとおり、制服だよ?」
「だめでしょう?女の子が、男の制服着ちゃ?ちゃんと、女のやつを着なさい。」
「変なこというな!周りの人に誤解されるじゃん!僕は男です!サクの変態!」
「あぁ、そんなこと言っていいの?もうあのことばらそうかな…?」
「…あのことって?」
「ゆぅちゃんが、小2の夏休みプールで…」
「…ごめんなさい」
「それでよろしい」
そう、僕をいじめてくることだ。ひどい。
「ところで、クラスは?」
と、海斗。
「「3組!」」
「あら、みんないっしょ?」
「よかったな。お、そろそろ入場だ。」
入学者が、集合したので体育館に入る。式が始まり校長、会長、PTAなどの話があったが、ほとんどきかず、みぃとふざけていた。
式が終わり、それぞれのクラスへ。席に着く、しばらくすると担任がやってきた。美人女教師を期待していたが、若い、体育会系の男性教師。
「俺は、日野 修一だ。これから1年よろしく。」
と自己紹介した。
みんなも、自己紹介ということで1番からはじめた。
海斗は、天宮の『あ』だが、もう1人前にいるようだ。
「どうも、相川 武です。1年間よろしくお願いします。」
次は、海斗。
「第一北川中出身、天宮 海斗。ただの人間にはきょうm『ドスッ!!』うぅ、っく…」
海斗が、うめいている。当たり前だ、後ろの席が『う』の咲夜だからだ。
「はい、つぎ内田ー。」先生もスルー。
「北川中から来ました、内田咲夜です。一年間よろしくお願いします。」
シンプル伊豆ベストだね。
それから何人か、終わり。とうとう、霧神の『き』まできた。
みぃが先なので、
「北川中出身の、霧神美姫です。一年間よろしく〜♪」
次、僕。
「同じく北川中から来ました、霧神有希です。美姫とは双子で弟です。」
ざわつき始めた。
――『似てるー。
』
『てか、男かあれ?』
『マジかわいいじゃん、二人とも。』
なんだか恥ずかしいので、机に顔を伏せた。
自己紹介も終わり、先生が最後に
「いろいろあると思うが、これから一年このメンバーでがんばっていこう!!」
これからが楽しみだ。