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うちの王女殿下は女王になる為なら手段を選ばない  作者: 白
第二章 喜べぬ再会と仕事
35/53

34. 出発

ようやく出発です。

ここまで読んでくれて、ありがとうございます。


翌日、リアンはリューグのところに訪問していた。

さすがにイドルイデ訪問直前に王宮に呼び出すと変な噂を流されかねないからだ。

それに伴い、非公式のため、従者はイベル一人だ。


「お久しぶりです、殿下。先日はありがとうございました。殿下が従者を送ってくださったお陰で、従者(パトラ)の顔が明るくなっております。なんと御礼を申し上げたら良いか」


あの後(一度訪問した後)、リアンはちゃっかりコレーを公爵家に送っていたりする。

リアンはあのパトラの言葉を無視してはいなかったのだ。

公爵家のついでにパトラを手助けすることで、公爵家の後ろ盾を得ようという打算である。

リアンは表向きちゃんとした貴族を演じているが、心の中では笑いが止まらなかった。


(ふっふっふ。これでリューグは一生私に頭が上がらない)


さて、とリアンは切り替える。

ここでいつからか、毎回恒例な謎の嫌味の言い合いが始まる。


「お久しぶりです、リューグ殿。安心して貰いたい。借りは必ず返してもらいますので」


「その辺りは心配しておりませんよ。ちょっと自分で早まってしまったかと思っただけです」


リューグはニヤリと意地悪そうに笑う。


「それと、婚約者になって欲しいと思っただけです。そうなれば、毎朝睡眠を妨害するあの忌々しい紙束(婚約打診の書類)を返送しなくて済みますので」


元々婚約の打診はジルクの件で落ちた権力と信頼を取り戻すためのものだった。

それが、リューグが思いの外早々に回復させているので、どちらも跡継ぎだからと破棄された話なので、今回は平然といれるリアンだった。


「それは王になりたいということでしょうか?王になれば睡眠妨害どころか、しばらく睡眠不可になりますが」


そこで、パトラが紅茶を出す。

これは二人の中では言い合いを終わらせる合図であった。


「さて、今回はどのようなご用件で?」


「少し、協力して貰いたい」




***




出発当日。


リアンは馬車に乗ってイドルイデを目指す。

今回は片道四日ほどの旅である。

早すぎる予定だが、護衛や従者などは必要最低限なので、そこまで大変ではない。


現在、リアンはイベルに一週間の予定を聞いているところであった。


「1日目は昼頃に到着した後、王に謁見。この時シェターニア姫と顔を合わせます。その後貴族たちの挨拶に回り、昼休憩。夜には歓迎会みたいなのがありますので、それまでの間でしっかり休んでおいてください」


大まかな流れはこれである。


二日目 視察

三日目 視察

四日目 視察

五日目 成人式 夜会

六日目 お茶会

七日目 帰還。


視察は本当にちょっと見て回るだけなので、時間に余裕はある。


リアンは伸びをする。

また忙しくなりそうだと。




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