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うちの王女殿下は女王になる為なら手段を選ばない  作者: 白
第二章 喜べぬ再会と仕事
34/53

33. 情報整理


リアンは一人、母から渡されたイドルイデ訪問の詳細について書かれた紙を睨んでいた。


イドルイデは現在アレークス家が実権を握っている状況。王家は今、二人の王子と一人の王女ーーシェターニア姫がいる。宮廷は丁度第一王子派と第二王子派に割れているようで、第一王子が辛うじて優勢。


第一王子は優秀。だが、他人の意見を聞かない。

第二王子は平凡。それに加え、有力貴族の傀儡と化している。

その中で第一王子はアレークス家の血を引いているため優勢なのだ。

それなのに、辛うじてだ。

そして、理由がここにあった。


(主に私のせいね)


リアンの密偵がイドルイデの住民に化け、噂を流した。


第一王子は民のことをよく思わない。


これのお陰で、ある程度の貴族が第二王子側に寝返った。

王は民によって左右されるものだからだ。


これで何をしたかったのかというと、王家と並ぶほどの権力を持つアレークス家の動向を把握するためだ。

アレークス家は第一王子を表向き支持支持しているが、実際は怪しい。

だから、第一王子で試したわけだが、結果はおそらく、支持していない。本気になれば、第一王子が王になるのも夢ではないだろうに。

恐らく第一王子が他人の意見を聞かない性格に育ってしまったために、第二王子に王になって欲しいのだろう。


リアンは今回、表向きはシェターニアの成人式に赴くことになっている。

察しの良い方は気付いただろう。

どちらの王子も、王となればあまり良くない結果となる。

第一王子を王にすれば、アレークス家はさらに権力を強めることとなる。

第二王子を王にすれば、ほかの貴族たちによる傀儡政権が誕生してしまう。そしてその中にアレークス家も当然入っている。


――ならば、王女を王にしたらどうか。


最近になるまで離宮に閉じこもっていたため、誰も王になる可能性を見いだせず、まだ支持者がいない。支持者がいないなら、アレークス家が有利にならないようにできる。

アレークス家も当然それを予測しているだろう。

だが、その可能性を最近になるまで考慮できなかったため、味方に引き入れるもは時間が足りない。

それに今、妨害しようも厳重な警備が離宮にいる上、目立つから手を出せなかった。

そうなれば、自然にことが起きるのは成人式寸前。


そこで、リアンだ。

リアンがサポートすることで、妨害工作を防ごうと言うのだ。

つまり、今回のリアンのミッションはシェターニアを女王にすることであった。


「滞在期間は一週間、か」


さらに今回はもう一つミッションがある。

イドルイデとアングニュートルは元々仲が良くなかった。

姉がイドルイデの侯爵家の子息と駆け落ちしたがゆえに取引相手として成り立っている。

つまり、同盟国ではないのだ。

それに伴い、イドルイデが同盟国としてなりえるかどうかの視察もあった。

だがそれは、最終確認のようなもののため、時間はかからない。


普通なら下を巻くだろうが、女王からにしては、簡単すぎる。


どうも、先程から違和感が拭え切れない。


リアンは手元にある地図を広げる。

それはこのリアンたちが住む大陸の地図だ。

そこでリアンは大陸にある国を一つ一つ眺めていき、やがてその視線は一つの国に留まる。


「……あ」


なぜ、今までこの可能性に目を止めなかったのだろう。


「イベルッ!」


「はい、なんでしょう」


(早っ……!)


リアンはイベルの即答に驚きつつも、平然を装い、命令を下す。


「明日の予定、1時間だけずらして時間を作って」


「え?何をするんです」


「久しぶりにリューグに会いに行く」


そのリアンの顔は見事に悪役の顔だった。


「頼みたいことがあるの」


「承知」


イベルは明日寝不足になりそうだと思いながらも、了解を示した。




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