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うちの王女殿下は女王になる為なら手段を選ばない  作者: 白
第二章 喜べぬ再会と仕事
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28. 思わぬ再会


短い同盟の儀が終わると、次はお披露目の宴が始まる。

リアンは次々と祝辞を述べる貴族たちの列が途切れると、人気の少ないバルコニーに向かった。

ちょっとくらいなら大丈夫だろうと風にあたっていると、ふと、騒がしいと感じてそちらに目をやった。

そこには色とりどりのドレスを着た令嬢たちに囲まれている少年がいた。

目があった。

金髪に緑眼で少しやんちゃそうな顔立ちの少年。

誰かに似てるな、と考えたところで、リアンは思考停止した。


(まさか)


そう思って再び目をやると、少年はこちらに寄ってきた。

何も出来ずに硬直していると、いつの間にか目の前に来ていた。すごい嫉妬の目線がリアンに突き刺さる。


()()()()()()()()()()()()()()殿()()。クリス・サフィーナと申します。以後お見知りおきください」


その言葉にハッとして、リアンは我に返った。


()()()()()()()()()()()()()()()。まさかあなたがイドルイデの特使でくるとは」


「おや、私をご存知で」


目を見開く彼にリアンはにこりと笑った。


「ええ、相当優秀だと聞いています。鉱山を掘り出した、とかそちらの国の姫のお気に入りだとか。とにかく噂が絶えませんね」


「お恥ずかしい限りです。鉱山を掘り出したのは偶然です。そしてイルミナ殿下に尊敬はされていますね。お気に入りかは知りませんが」


彼は苦笑して言うと、令嬢たちの方に振り向いた。

さっきからやけに背中が痛いと感じたのはこのせいか、とリアンは納得する。


「済まないけど君達、少し席を外してもらえるかい。殿下に大事な話があるんだ」


彼がそう言うなり、令嬢たちは渋々とバルコニーを去っていった。

そこで本題に入ろうとした時、


「お久しぶりですわね、クリス様」


一人の令嬢がやって来た。

紺色のレースで飾られた金髪に同じ紺色のレースが多めのドレスを身につけている。

彼女の名はユレーシア・ブルドア。伯爵令嬢だ。


「お久しぶりです、ユレーシア嬢。そのドレスは素敵ですね。あなたの金の糸によく映えます」


(よくそんなお世辞が口からスラスラ言えるものね)


だが、言われた本人は軽く穂を染めている。

普通に考えれば社交辞令と分かるものを、彼の整った容姿のせいか、はたまた口説くかのようなセリフのせいか、これを食らった令嬢は大抵落ちる。


「会ったばかりで申し訳ありませんが、今日のところはお引き取り願いたいのですが」


「……仕方ないですわね。今度、ぜひうちにいらっしゃいな」


「機会があれば、是非」


そう返事を受け取るなり、ユレーシアは去っていった。


リアンはユレーシアがいなくなったのを確認して、彼の方を見た。

そして、今にも掴みかかりそうな勢いで彼に詰め寄り、小声で怒鳴った。


「なぜこんな所にいるのですか、姉上ッ」




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