17. 会議
「それはたしかな情報ですね?」
「はい。勿論です」
兵士はリアンの言葉に大きく頷く。
「で、どこにいるんです?」
「確か、ラディム殿下が泊まっていた部屋に軽い監禁がされているはずです」
「わかりました。行きましょう、イベル」
リアンはイベルの手を引っ張って廊下に出ると、女王の列に遭遇した。
「リアン」
その声にリアンは内心舌打ちをした。
「今から会議を開きます。あなたもきなさい」
「わかりました」
流石に女王の命令には逆らえない。
リアンはおとなしく女王に連行される羽目になった。
***
「では、会議を始める」
その合図で今回の議題に関する資料が配られる。
「皆もご存知でしょう、ラディム殿下についてです」
議長がそう言った途端、いろんな声が上がる。
「彼は帝国に送り返し、様子を見るべきだ」
「いや、これは帝国からの戦線布告だ。軍を集めるべきだ」
「いや、――」
よくもまあ、こんなアホな意見が出るものだ。
リアンは面はにこやかに、ただし、目は全く笑っていなかった。
それは公爵家も同じ。だからリアンはきにする必要がなかった。
そもそもラディムが犯人だとわかっていないのに、これはありえない。
こんな馬鹿どもの上に立つ母に毎度のことながら、内心感嘆した。
「では、女王陛下の意見を」
皆の視線が女王に集まる。
「そうですね。犯人がまだラディムだと決まっていないのに、そうするのは逆に反発を喰らうでしょう。帝国の協力も仰ぎ、我々は一刻も早く犯人を探し出すべきです」
「ですが、女王陛下。彼らは協力するでしょうか」
「それは今回のナレイアスについて、我々と争う気がなければ協力しざる負えないでしょう。彼らはナレイアスをこの国に流したのですから。よりによって、感染型を」
「では、陛下の意見に賛成の方、挙手を」
その場にいるほとんどの者が挙手をした。
「では、会議を終了する」
それを合図に全員立ち上がり、女王から順にこの会議室から立ち去っていった。
***
王の謁見の間にて、一人の王が玉座に座っていた。
「伯爵」
「は、陛下」
伯爵は帝王に膝をついた。
「計画は上手くいっているか」
「部下から、ラディム殿下が軟禁されたとのことです」
帝王はほくそ笑んだ。
「ふっ、お前のお陰で、我が愛息子のコーリス第四皇子が余の跡を継ぐこととなる。感謝するぞ」
「私も陛下のお役に立てて、光栄にございます」
「では、伯爵、頼んだぞ。決して、軍事行動を起こしてはならん」




