贖罪
いつまでも穏やかな愛を
いつまでも穏やかな慈しみを
いつまでも平穏な時間を
ただ
ただ
共有出来ると思っていました
いつまでも安らかな感情を
いつまでも安らかな空間を
いつまでも安らかな日常を
ただ
ただ
共有出来るのだと思っていました
でも
時間が変われば
人も変わる
時間が進めば
人も進む
当たり前な事なのに
当たり前がわからなくて
当たり前を信じていたのに
当たり前が覆されて
当たり前が変わってしまいました
ただ
ただ
貴女と過ごす時間に
ただ
ただ
貴女の傍にいる事に
ただ
ただ
私は幸福と共に
甘えていたのでしょうか
いつまでも
いつまでもと
私は貴女の重荷になり
私は貴女を苦しめて
私は貴女に甘えていたのでしょうか
ただ
安らぎの中で
ただ
甘美な平穏を
私は間違えていたのでしょうか
貴女の傍にいたい
だけど
貴女の傍にいる事が
ただの重荷ならば
いつまでも
貴女を苦しめたくありません
私の行く先が地獄であったとしても
私の行く先が針の山であったとしても
貴女は私など気にせず
幸福の途を歩んで下さい
幸福への途を進んで下さい
それが
私に出来る
たった一つの
贖罪なのですから
貴女の未来に穏やかな愛を
そう願い
私は
私は
これ以上申しません
私の嘘つき!
そんな事、思ってもない癖に。