番外編15:中学時代の思い出2
1.姪っ子、みこちゃん(仮名)
昔、長女に女の子が生まれた時のことだ。
長女は土日に働く場合、実家にその子を預けていた。
週末には自分か三女が面倒を見ていたのだが、三女はあるとき悪戯を思い付いたらしい。
ちょうど言葉を覚え始めた姪っ子に、「かあちゃんブース! かあちゃんブース!」
と朝から晩まで、連呼していた。
夕方には見事に覚え込ますのに成功したようで、ご満悦!
迎えに来た長女に何食わぬ顔で姪を返して、お土産まで頬張っていた。
翌週末、いつもの様に姪っ子襲来、長女は仕事へ。
「みこちゃんは可愛いねぇ!」
と、いつもの様に抱き上げると、「おばちゃんブタ~!」と帰って来た。
その見事な発音の響きは半日は止むこともなく、三女は新たな言葉を教え込もうと必死になり、この醜い応酬はしばらく続く事となる。
なお、数ヶ月後に言葉の意味をきちんと理解した姪、みこちゃん自身が二人を諫めたことで闘いは終結。
乳児に喧嘩の仲裁をさせるんじゃない。
2.先輩のおごり
中学生の頃、ちょっと悪い先輩達が、帰り際に学校前の自販機でたむろしていた。
「買い食いばれると先生がうるさいのに、堂々としたもんだねぇ」
と思いつつ、道路を挟んで側を抜けようとすると呼び止められる。
「矢口、飲むか?」
そう言って一人がジュースの缶を軽くかざす。
「いいんすか?」
喜んで、すっ飛んで行くと、先輩達がニヤニヤ笑って自販機を指さし、
「100円入れると出て来るぞ!」
「知っとるわ!」
本当に偉そうな先輩達であった。 奴ら傲り高ぶってた、と思う。
「ジェジェジェの奇妙な冒険」を書く前にちょっと、寄り道しました。
中学生の頃、ジュースは100円丁度でした。