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桃から生まれた・・・・・・

今回は、幸せに暮らしていた鬼達にいちゃもんを付けて押し込み強盗を働いたあの人の誕生秘話です。

1.

昔々、在るところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。

お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。


お婆さんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃が

ドンブラコ、ドンブラコと流れて来ました。

「まあ,何と大きな桃だろう」

と、驚いたお婆さんはその桃を拾い上げると、家に持って帰りました。


さて、家に帰ってきたお爺さんも、大きな桃を見てびっくりです。


「これは、凄い桃だなぁ、おばあさん。 持ってくるのも大変だっただろう?」

 そう言うと、お婆さんは、

「いえ、重いには重いんですがね。 こう、何というか、持ち心地が良くて、いつまでも持っていたいなんて気持ちになるんですよ」

 そういって、桃を抱き上げるお婆さんは本当に楽しそうです。


 そう言われると、お爺さんも気になりました。

「どれ、それじゃあ、儂にもひとつ持たせてくれないかね?」

 そう言って桃を持つ、というよりは抱き上げるように両手で抱えました。


 確かに重さはあるのですが、実に抱き心地が良く、何時までもこうしていたい気分です。

 その様子を見て、今度はお婆さんが、もう一度抱かせて欲しいと言ってきました。


 よこせ、よこさない、を繰り返しているうちに、怒ったお爺さんはお婆さんに向かって遂に、こう言いました。




「もう、もったろう!」






2.


昔々、在るところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。

お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。


お婆さんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃が

ドンブラコ、ドンブラコと流れて来ました。

「まあ,何と大きな桃だろう」

と、驚いたお婆さんはその桃を拾い上げると、家に持って帰りました。


さて、家に帰ってきたお爺さんも、大きな桃を見てびっくりです。


「これだけ大きな桃となると、普通の包丁では無理だなぁ」

 お爺さんはそう言って、大きな鉈を取り出すと、真ん中からすぱっと真っ二つにしました。

 するとどうでしょう。

 中には、玉のような男の子が居たのです。


 お爺さんとお婆さんは、その子に桃から生まれたのだから、○太郎と名付けて、

 立派なお墓を建ててあげることにしました。


 そりゃ、そうなるよね・・・・・・・





3.


昔々、在るところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。

お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。


お婆さんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃が

ドンブラコ、ドンブラコと流れて来ました。

「まあ,何と大きな桃だろう」

と、驚いたお婆さんはその桃を拾い上げると、家に持って帰りました。


さて、家に帰ってきたお爺さんも、大きな桃を見てびっくりです。


「これだけ大きな桃となると、普通の包丁では無理だなぁ」

「でも、前回は可哀想なことをして仕舞いましたしねぇ・・・・・・」


 お婆さんの言うことも尤もだと考えたお爺さんは、今度は端の方を切ることにしました。




 その頃、桃の中では、

「兄貴は真ん中に居てやられたと聞く、俺は端の方に寄っておこう」

 そう考える○太郎2号が居たそうな。





4.


昔々、在るところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。

お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。


お婆さんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃が

ドンブラコ、ドンブラコと流れて来ました。

「まあ,何と大きな桃だろう」

と、驚いたお婆さんはその桃を拾い上げると、家に持って帰りました。


           ~(中略)~



 在る日大きくなったその子は、お爺さんとお婆さんに言いました。


「前々から、気になっていたのですが、 何故、僕の名は桃三郎なのでしょうか?」



次回は、プリンセス・ファニチュアーか、フィッシャーマン・ベイですね。

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