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少女Aの独白

作者: 数寄亭 福

中二病浸ったってええじゃないか!という言い訳を残しておきます。そして自己満足なので評価不要です。

 実は一つ質問があるのです。

 先生、幸せってなんなのですか。お金がたくさんあることですか、友達がたくさんいることなのですか、勉強や仕事ができることなのですか、それとも今息をしていることなのですか。

先生、私はあなたに問いたいのです。君たちには希望があふれている、未来がある、とは私に言っているのでしょうか、それとも私たちに言っているのでしょうか。君たちの未来のために言っているんだ、ならば私たちと接した時間分の給料をもらうのはなぜですか。

先生、私はあなたに問いたいのです。友達に相談するといい、とあなたは言います。それでも、毎日口癖のようにあの子の悪口を皆が吐くのです。そんな人たちが、あなたは信用できるのですか。それからあなたは、私の話を聞いてはくれないのですかね。

 先生、私はあなたに問いたいのです。あなたは笑います、笑います。それから時々、理不尽な言葉を吐いて眉を吊り上げるのはなぜですか。小さな者の意見を聞いてはくれないのですか。ヨイコを作ることがあなたのアイデンティティなのですか。それともヨイコ製造機の自分が好きであるからなのですか。

先生、私はあなたに言いたいのです。平和な世界は好きですか。無論私はこの世界が好きですが、チョコレートでコーティングされたこの世界も嫌いです。甘ったるい、ように見せかけて、実は果てしなく濃くて苦いのです。誰も私を襲ってこない、無暗に命を奪われない。それでも平和なこの世は私を殺してくれないのです。甘ったるい優しい世界に見せかけて、苦くて辛いのに諦めさせてくれない世界に生きる私たちは不幸です。

先生、幸せってなんなんでしょうね。考えれば考えるほど泥沼に足を取られるようです。

あなたは今幸せなんですか、不幸なんですか。私はどうでしょう。幸せなんでしょうか。でも考えてみると、私はなぁんにも持っていない気がするのです。

 先生、幸せっていうのは、なんにも考えないことなのかもしれませんね。思考はたくさんの自由を産んで、自由をちょっとだけ盗んでいくのです。生きている喜びとか、うれしさだとかを思考は自分が傷つかないために心に押し込めるのです。先生もそうは思いませんかね。これから先、考えて考えて考えて、私は自分から自由を奪うのでしょうか。

先生、結局幸せって言葉はどういう意味なんでしょうね。広辞苑でも引いてみましょうか。なんて。幸せの定義探しをする私は、はたして、ないものねだりな奴なんでしょうかね。

そんな思考を巡らす私の幸福論が見つかるのは、もう少し先かもしれません。

え? 私が誰であるかって? 名前などありませんよ。

……では、少女Aとでも、名乗っておきましょうか。

幸せという名の、

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