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ゲームの終わり

 まず半田が席を立った。


 俺に向かって「お疲れ様でした」と声をかけたので「お幸せに」と返した。

 半田は右の扉から退室した。


 次に近藤が挨拶した。

「正解おめでとう」

 握手を終えると、近藤も半田に続いた。


 三番目は黒咲だった。

「もう会うとこは無いと思いますが、お元気で」

 そう言って去っていった。


 最後に今市が敬礼のポーズで「じゃあな」とだけ言った。

 今市はピンと背筋を伸ばし、颯爽と部屋から出て行った。






 ゲーム室には俺と福助人形だけが残された。


「福助。まだそこにいるのか?」


《いるよ》


 福助のスピーカーから聞き慣れた声が流れてきた。


「短い間だったけど世話になったな」


《お前もな。ところで平木、その金は何に使うつもりだ? 女でも抱きに行くのかい?》


「バカ。俺はもうそんなことはしない」


《ふん、そうかよ。じゃあシャバに出て何がしたいんだ?》

 福助が聞いた。


 俺は少しためらってこう答えた。


「心から愛し合える彼女が欲しい」


《ははっ》

 福助が嘲笑する。


《何言ってやがるこのテレクラ野郎。お前には無理だ》


「……。」


《まあ、推理力だけは認めるがな》


「それはどうも」


《最後に一つ聞きたい》


「何?」


《お前、何者だ?》


 俺は振り返ってこう答えた。


「平木直太。童貞さ」




                               完


このようなタイトルの小説を読んでいただき、ありがとうございました。

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