新しいリーダー
「お前は他の種族とも交流があって信頼関係が出来ている。お前が一番向いている」
そう親父は俺に言う。
兄のマイキーは
「俺はそんな肩書はいらんぞ。今の地位で満足だからな。なんせ大統領から軍を任されているんだ。それが、楽しいんだよ」
キャメル兄も
「俺は自由が好きなんだ。縛られるのはゴメンだね」
ライザは
「あんたが一番いいのよ。これからも私達は同じ兄弟で変わらないし、困った事があったら相談してよね!」
ユキは
「マルク。貴方はこんなに家族に信頼されているのよ。それは、貴方が今まで頑張ってきた結果よ。ウルフマンの仲間もいるじゃない。きっと上手く行くわ。貴方ならどの種族も纏めて行く事が出来る。もちろん人間ともね」
「皆‥‥‥」
「タイラーだってそのうち解ってくれるだろう。自分の犯した罪はこれからその身を持って知っていくだろう」
「親父‥‥‥」
「俺は引退させてもらってゆっくり旅行にでも行ってくるかな。マルク。これからはお前の時代だ。皆を頼んだよ。襲名披露はそのうちな、教えておかないといけない事もあるからなあ。沢山あるぞ」
にっこりと笑って俺を見る。ユキも嬉しそうだ。だがなあ‥‥‥俺に務まるかな。一族の長なんて‥‥‥自信はない‥‥‥。
話は進んで俺が一族の長へと決まった。他の種族へも連絡が行った。レオナルドからおめでとう! と、言われたが実感は沸かない。
隣では和也もユキも嬉しそうにこっちを見ている。さあ! 日本に帰るか。院長と約束したからな。これからの俺の拠点は日本にしよう。メイド喫茶にも行ってないからなあー。行きたい!
「俺は日本に拠点を置いて活動するよ。日本のウルフマンとも上手くやっているんでね」
「分かった。それじゃあ、これで一旦解散だな。またな兄貴達。‥‥‥親父」
マイキーは親父と腕を組みニカっと笑う。キャメルも親父と握手する。ライザは親父に抱き着きキスをする。
「ライザ。お前はマリーの面影があるからな、変な気分になるよ」
ライザにキスをされた親父が照れる。
そこで、親父がじーっとユキを見る。??
「‥‥‥ちょっと気になるが、そのうち何か分かるかもな」
何を言っているのかよくわからん! 俺に分かるように言ってくれないか。親父。でもその親父も解っていないのだろうな。
「では、族長日本への帰り支度をしませんといけないですね」
和也がそう言って帰ろうとする。
「おい。和也。その‥‥‥族長は止めてくれ‥‥‥」
ああという顔になり
「では、マスター。参りましょうか」
それ位ならいいか。




