表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/91

ホテルで

「マルク。お前の気持ちはよく分かる。俺達も同じだ。このまま奴の思い通りにはさせない」

 そこには、頼もしい兄達の笑顔があった。


「明日。教会へ行く。薬が渡される前にだ!」

 皆頷く。マイキーが言う。


「それまでホテルでゆっくりしろ。ここは大丈夫だ」

 ライザが言う。


「そうしましょう! ここのエステとてもいいのよ。ユキ。一緒に行かない?」


「でも‥‥‥いいんですか?」

 ちらっと俺を見る。


「行って来いよ。ここのスパやエステ本当に最高だぞ」


「それじゃあ! 行ってくるわ! お願いします」

 ライザに挨拶したユキ逹はそのまま向かう。


「‥‥‥マルク。そこにいる眷属は元はマリーの眷属だと言ったな。今回どうする? アイツはお前にとっても、主でもある相手だぞ」

 和也を見てマイキーは言う。


「私にとっての主は、お慕いしているマルクス様です。もちろんここにおいでになっているマリー様のご子息様である、ご兄弟もですよ」


「そうか。もう決めているんだな」


「あの方はマリー様を見殺しにした‥‥‥私は許せません」

 和也の顔は怒りの表情で歪む。


「‥‥‥見殺しにした。というよりそうさせた。きっとそっちが正しいだろうな」

 マイキーは静かにそう言う。俺はその言葉に


「だが、何故? そうする理由があるのか理解出来ない!」

 立ち上がって言う俺に


「明日。アイツに直接聞いてみるしかないだろう」

 俺は俯く。


「‥‥‥俺達はあの人に決して嫌われていないと思っていたが、逆に可愛がってくれていた‥‥‥なのに‥‥‥何故こうなった」


「明日。その答えが分かるだろう。だから、お前もゆっくりしろ。ユキとか言ったっけ、あの眷属といちゃついてろ」


 マイキーとキャメルがニヤニヤする。そういう二人にもお気に入りの眷属は居て‥‥‥俺は顔を赤くする。


「どうした坊や。まだ慣れないのか? 可愛いなあ」


「子供扱いするなよ!」

 

 和也は横を向いている。その肩は揺れている‥‥‥こいつ‥‥‥笑ってるだろ! 仕方ないだろう! 

‥‥‥ユキは俺の愛する大切な相手だ。


「マルクス様。お部屋をご案内しますよ。そこでユキ様をお待ちになっていて下さい。ライザ様が一緒なのですから、きっと見違えるように磨かれてくるでしょう」


「そうだな。ライザはそういうのが好きで女性を変身させていたっけ。さて、どう変わってくるかな?」

 ちょっとワクワクする自分がいる。トントンとドアがノックされる。鍵を開けドアを開ける。


「あの‥‥‥ライザさんがこのドレスを私に着ろっていうから‥‥‥着てみたけど‥‥‥背中空き過ぎよね。ちょっと恥ずかしいわ」

 ライザのニヤけた顔が悔しいが‥‥‥ユキ。綺麗だ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ライザのスキル、欲しいですわぁ…。 ( ゜д゜)、
[一言] このメンバーは本当に仲のいいファミリーという感じです。
[一言] 背中空きドレスすこすこのすこ( ˘ω˘ )
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ