決戦に向けて
「‥‥‥そうか。やっぱり約束を守るとは思っていなかったが、思っていたより早かったな。敵の兵力を削いだつもりだったが、あっちも応援を呼ぶか、それも今度は厄介なハンターのようだ」
キャメルはへらっと笑うと、マイキーに連絡をする。
「マイキー。奴等おっ始めるぞ。民間人を避難させて国外脱出を誘導してくれ」
「了解した。では、こっちはテロ対策を開始する。国外にいる眷属達には連絡してある。思い通りにはさせんよ。教会に操られている者は薬で狂わされている奴だからな。匂いは分かるんだ。任せろ。きっとそっちは陽動にすぎん。本当の目的は俺達だろうからなあ」
「そうだな。マルクが言っていたよ。教会の裏にいるだろう者の事を」
「‥‥‥そうか。多分それは当たっているだろう。悲しいが」
俺は兄達に連絡をして自分の意見、考えを話した。教会の後ろにいるのは‥‥‥。そこで、兄のキャメルから連絡が来た。
「停戦協定を破られる。戦争が始まるぞ。お前達の所も安全とは言えん。すぐにでも日本に帰れ!」
「兄さん達を置いて? 奴の目的は俺達だろうが」
「‥‥‥だが、お前は」
「彼女の事は心配ない。俺の眷属は優秀だ」
「そうか‥‥‥なら、俺達は教会本拠地に殴り込みに行く。そこできっとアイツも待っている」
「了解した。準備が出来たらそっちに行くよ。マイキー。親父が居ない今、頼れるのはマイキー兄だけだからな。頼りにしている」
「そんなに頼れる兄じゃないよ。俺に出来る事はさせて貰う。テロ対策もばっちりだ。眷属達は其々ハンターを見張っているからな。させんぞ」
「やっぱり頼もしいじゃないか! あ・に・き」
「ふっ! 待っているよ。マルク」
そこで丁度スマホが鳴る。和也だ!
「‥‥‥マルクス様。行かれるのですか? ‥‥‥」
「ああ、行って来るよ。有紀を頼む」
「承知」
俺は有紀に救護する場所が広範囲になるので、少しの間離れる事を伝える。不安そうな表情を浮かべる有紀。
「和也がいる。心配ない。それにちゃんと和也からも連絡は来るんだ」
そう言って有紀を抱きしめる。
「すぐこっちに帰って有紀の傍にいるよ」
有紀も俺の背中に腕を回して抱きしめる。有紀を危険な事に巻き込みたくない。きっとこれからは俺達の戦いになる。ヴァンパイアの。




