マルクス日本を離れる?
数か月ほんの数か月だ。有紀と離れていた時間は、なのにもうずっと会っていないようだ‥‥‥。電話は毎日かけてくれる。半年何てあっという間だと思っていた。これまでは‥‥‥有紀と出逢ってからは時間の長さが違ってみえる。これは、いったい‥‥‥。どうした俺! こんな事は今までなかった。有紀の笑顔が見たい。有紀をこの腕に抱き絞めたい。その流れる血を飲みたい‥‥‥飲みたい‥‥‥のか‥‥‥?本当にどうなったんだ! そうだ! リックに相談しよう! 電話をかけるが繋がらない。‥‥‥仕方ない。和也に聞いてみるかな。退院して今戻っているはずだ。
「おや! マルクス様。何かご用ですか? こちらから伺いますよ。有紀様の事でお知らせしたい事もありますので」
「! そうなんだ」
「わかった。ここで待っている」
電話を切って待つ事にする。
インターフォンが鳴って和也の他にも日本のヴァンパイアだろう者達が入ってくる。俺に跪くので
「それはいい。ソファーに座ってくれないか。俺が落ち着かない」
「それでは、失礼させて頂きます」
と和也と眷属が座る。
「それで、有紀について何が分かったんだ?」
和也は真剣な表情で言う。
「内戦は広がっています。いずれ有紀様の近くにも兵士達がやってくるかも知れません。有紀様を日本に呼ぶ戻すべきだと思いますが‥‥‥」
「‥‥‥あいつは納得しないだろうなあ」
「そうですね。私が有紀様に付けている眷属が有紀様を内戦地域から遠ざけようと説得したのですが‥‥‥」
和也が首を横に振る。
「だよな」
俺は有紀の所に行こうと決めた。
「和也。俺はちょっと有紀の所に行ってくるよ。他にも会いたい奴もいるんだ」
和也はにっこりと微笑むと
「お兄様のキャメル殿ですか? 内戦の先頭を切って戦っておられますよ。民衆の自由の為にとね」
俺は頭を抱える。キャメルは戦争が好きなんだ。それで稼いだお金は数えきれない。その裏で沢山の犠牲が出ても仕方ないと考えているんだ。確かにキャメルは慈善事業もしているが。俺とは考えが違う。だが、今回は有紀に危険が及ぶかもと思うと落ち着かない。日本を出よう。




