プロローグ
コンビニスイーツ14夏企画「ピュアポップ」始動します。
「では、これから君らのユニット名を発表します。君らが最終選考に残った時から公募でユニット名を募集していました。キラキラと輝けるアイドルを目指して欲しいと言う北海道のゆうこさんとはじめ10名の方の命名です。君達のユニット名はStarry Starsです。
ユニット名に負けない位のキラキラなアイドルを目指して下さい」
司会役をしてくれているのは、数年前まで朝のニュース番組のアシスタントをしていた女性。今回の仕事がフリーアナウンサーになってからの最初のお仕事のせいか気合いの入り方がちょっと異様。
ステージを見てくれているお客さんというか、ファンの皆さんは、頑張ってね。応援しているよ。皆もアイドルになれるよって口々に叫んでくれている。
けれども俺は今、途方に暮れている。よく、肉親が勝手に履歴書を出したらアイドル妖精事務所に入ってしまったなんて話は良く聞くけれども、高校の部活の先輩に勝手に履歴書を送られてしまって、アイドルになってしまうっていうのは……ありなのだろうか?
確かに、昔から笑顔が可愛いとは言われ続けた。でもそれだけでここにいてもいいのだろうか?
他のメンバーは自信ありげにその場にいる分、俺がビクビクしていると逆に悪目立ってしまう……そんな気がした。
俺……浅葉周防……棚ぼた式ながらもアイドルになる事になりました。
「君達はとりあえず、先輩達がお世話係をしてくれるから、先輩のいう事はちゃんと聞きいれる様に。分かったかい?」
社長に言われ、俺達は返事をする。先輩……誰がお世話係……指導係になるんだろう?
ちょっとだけ不安がよぎったけれども、やがて舞台袖から先輩になるビビッドのメンバーがゆったりと登場する。やっぱりそこなのかと俺は思った。
そりゃそうだ、今回のオーディションはビビッド以上のキラキラなアイドルを探せって趣旨のコンテストだった。
しかし、キラキラなアイドルって、何を示すんだろう?
「皆、僕達の後輩を選んでくれてありがとう」
「基本的に僕らが専門の先生と一緒にサポートしてもっとキラキラなアイドルにするよ」
「それまでは彼らとは会えなくなるけど、彼らの状況はブログでアップするから」
「皆もチェックしてね」
「そうそう、ふうのマカロンも皆のお陰で夏向けの新フレーバーができるんだって」
「ちょっと待てよ。ここで言っていいのか?」
「社長がいいって言うから言っただけ。皆も楽しみに待っていてね」
普通なら、女の子の声援がおさまらないだろうけど、彼らが話し出したら会場がピタリと静かになった。
「折角だからビビッドの新曲を歌って貰いましょうか」
アナウンサーがベタな進行をして今度はミニコンサートの会場に代わる。
さっきまで、俺らとそんなに変わらない先輩達がとても大きくて光を放っている様に思える。これがアイドル……俺達もこんな風になれるのだろうか?
ミニコンサートの隅で俺はこれから起こる事に漠然の不安を感じてしまった。
始めます。企画開始は7月30日からです。私・および春隣豆吉様の活動報告をご覧の上、ご参加お待ちしております。