新たな日へ
先生のイジリから始まったホームルーム
僕はいじられキャラとして生活していくのだろう。
あー僕の青春
さらば甘酸っぱい恋
変態のレッテルを貼られ
女の子からは引かれ
男達からはパシられ
そんな高校生活になるのだろう。
そう、僕の悪い癖は
少しでも恥ずかしいことや嫌なことがあると
被害妄想に明け暮れてしまう事である。
「委員長」
1年間よろしくね!
「僕」
えっあっうん…
「委員長」
さっきの事気にしてないから
そんなに気落ちしないでね。
「僕」
あ、ありがとう。
(な、何なんだこの人
さっきの事を気にしていないだと
僕は気にしすぎて委員長の事を直視できないのに)
(それに、こんなモブ感丸出しの僕に
話しかけてくれるなんて
天使だ 女神だ
僕はもうこの人に恋をした!)
そう、僕のもう一つの癖は
被害妄想の反動で出来た
期待妄想である。
期待妄想とは
もしかしたら、俺の事好きなんじゃね?
もしかしたら、金持ちとかなれるんじゃね?
もしかしたら、楽しい事起きるんじゃね?
というような馬鹿丸出しな妄想である。
「委員長」
どうしたの?
ぼーっとしちゃって
もしかして私に見とれてたとか~?笑
「僕」
そ、そんなことは…
ててて、てか何で僕なんかに喋りかけてくれるの?
「委員長」
慌てない慌てない(笑)
んーそれは…
やっぱり入学したてだし
色んな人と喋りたいじゃない?
皆と仲良く過ごしたいしね!
「僕」
そ、そうだよね~
み、皆と仲良く過ごしたいよね!
「委員長」
そういうこと!
授業の準備するからまたね!
「僕」
またね!
(なんだよー、そういうことかよ
ちょっと期待したじゃないか
わかってた事だけどさー)
(でも、小悪魔系の委員長も悪くない!)
「先生」
授業始めるぞー。
「委員長」
起立 礼 着席
「先生」
えーこれが、こうであるから
ここがこうなるんですねー
左側消すぞー
(ちょっと待て
委員長と喋ったりして忘れていたが
僕 予知夢見たよな?)
(委員長と喋ったの夢で見たから
予知夢だよなそうだよな?)
(もし、今寝たらまた予知夢を見れるだろうか?)
(てか、予知夢の事を忘れてた僕って…
ま、まあ忘れるのはよくあること
だって人間だもの…)
そして僕は目を瞑った。
「委員長」
起立 礼 着席
(ん、もう終わったのか
というよりも夢を見れなかったな)
(何か条件があるんだろうか?
それとも、ただの勘違いなのだろうか?)
(それよりも授業中に寝るのは
もう、止めよう
先生が教室出る時めっちゃ睨んでたし)
「モブ」
おい、寝るなよ
めっちゃこっち睨まれたぞ!
「僕」
ご、ごめん。
(何だよ、そんなに強く言わなくてもいいだろ)
そんなこんなで
ついに来た昼休み
1人寂しくご飯を食べたのは言うまでもない。
委員長はやっぱり
他の女の子と一緒に食べてたし
人気者なんだなーと思った。
さて、友達もいない僕は
1人で学校探索でもするか
別に学校探索だから
寂しさを紛らわしたいとかじゃないから
そんな、悲しい人間じゃないんだからっ!
とりあえず、教室を出よう。
うむ、暇い。
堪えがたいほど暇い。
入学したばかりで何だが
この学校は探索するほど広くもなく
不思議な場所など1つもない。
不思議、不思議、不思議…
はっ予知夢みたいな物を見たではないか僕は
普通その事で頭いっぱいだろうが!
何て僕はのんきなんだ!
予知夢だぞ
普通ではあり得ない事だろ
漫画や映画ではないんだぞ。
授業中に寝ても見なかった
ということは、条件付きなのだろうか?
家で寝ていたという事が条件なのか
それとも、強い思いがある時なのか?
いま、考えれるのはこの二つ
あの時はアラームで起きて中断されたが
起きなければどこまで見れるのだろうか。
まあ、それは許容範囲内での睡眠が条件だが
もしあの時委員長と喋らずにいたら
どんな事になっていたのだろうか?
この予知夢というのは
便利でもあるが予測不能なことが起きると
何の役にも立たない夢に成り下がる。
少し未来を見れているが
それを拒否したければ
拒否できるのだろうか?
考えれば考えるほどわからなくなるなぁ
また予知夢を見たら
予知夢とは違う行動をとってみるか。
「委員長」
あっ「僕」!
こんなとこで何してるの?
「僕」
えっと考え事かな…
「委員長」
考え事?
もし悩みがあるなら相談してね!
それも、委員長の仕事だと思うし。
「僕」
いや、そんな大した事じゃないから大丈夫だよ。
悩みが出来たら相談するよ!
「委員長」
そう。
もう、授業始まるから戻ろっか!
「僕」
そうだね!
(予知夢の事何て言えないよな
言ったら変人決定だよ…)
そして、帰りのホームルームも終わり
僕は帰路についていた。
(電車で揺られて一時間以上
中学の頃の同級生がいない高校を選んだとはいえ
これを毎日とは疲れる)
(仕事帰りのサラリーマンの気持ちが
少し分かるような気がするな)
~家~
「僕」
ただいまー。
「母」
お帰りー。
さっさとお風呂に入りなさいよー
「僕」
帰って来たばっかりだから
ゆっくりさせてくれよ。
「母」
洗濯だったり
ご飯作ったりお母さんには
する事がたくさんあるのよ。
お母さんを助けると思って
さっさとお風呂に入りなさい。
「僕」
はいはい。
僕の家は 母 父 僕の三人家族。
仲悪くもなく良くもない
そんな、仲が一番楽だと僕は思っている。
お風呂に入りご飯も食べ終わりあとは寝るだけ。
しかし、この寝る作業が一番緊張する
また予知夢を見るのだろうか?
その事で頭がいっぱいだ
できるならば、委員長とのイベント事であることを
心から願うばかりだが。
「僕」
よし、寝るか。
~睡眠中~
「委員長」
私の相談乗ってくれない?
「僕」
い、いいけど
何で僕なの?
「委員長」
優しそうだからだよ。
「僕」
そ、そうかなー。
とりあえず、相談ってなに?
「委員長」
もしかしたら、ストーカーされてるかもしれないの
「僕」
えっえっえっ?
ス、ストーカー?
「委員長」
そうなの。
勘違いかもしれないけど
帰り道凄く不安で…
「僕」
警察とかに言ってみた?
「委員長」
一応ね。
まだ、被害がでてないから
まともに話し合ってもくれないの。
「僕」
そっか。
な、なら一緒に帰る?
「委員長」
一緒にか…
変なことしない?笑
「僕」
そんなことしないよ!
「委員長」
うん、信じてるね。
ジリリリリリリリリ
な、なんて事だー
委員長がストーカーにあっているだと。
それを僕に相談していた
そして、一緒に帰れる…
何て幸せな事が僕に!
でも、ストーカーと遭遇したら
僕は委員長を守れるのだろうか?
あと疑問だが
制服が夏服だったということは
早くて2ヶ月後くらいだろうか?
イベント事を願ったから単なる夢なのか
それとも、本当に予知夢なのかまだわからない。
筋トレをしよう。
こうして、少年の物語は続く。