第八章: 新たな出会い
ユウトがスライム討伐で少し自信をつけた後、彼はアランに一つの提案をした。
「先生、僕の友達を紹介してもいいですか?彼も一緒にダンジョンに挑戦したがってるんです。」
アランはその提案に頷き、
「もちろん、ユウトの友達なら大歓迎だよ。」と答えた。
翌日、ユウトは自信満々に教会に友達を連れてきた。彼は軽やかな足取りでアランの元に来て、
「先生、この子がレオンです。僕の幼馴染で、シーフをやってるんです。」と紹介した。
レオンは少し照れながらも元気よく挨拶をした。
「初めまして、レオンです。ユウトから聞いて、ぜひ一緒にダンジョンに挑戦したいと思って来ました。」
アランはレオンの挨拶に微笑み返し、
「レオン、よろしく。君の索敵スキルについてユウトから少し聞いたけど、ぜひ教えてくれないか?」と尋ねた。
「もちろんです!」
レオンは自信たっぷりに答えた。
「僕の索敵スキルは、周囲の状況を正確に把握することができるんです。視覚や聴覚に頼らず、敵の位置を検出することができます。」
アランはその説明を聞いて興味を引かれた。
「それなら、君のスキルと僕の条件式を組み合わせて、新しい戦術を試してみよう。」
その日、アランとユウト、そしてレオンの三人は再びダンジョンへと向かった。ダンジョンの入り口で立ち止まり、アランはレオンに索敵スキルを使って敵の位置を示すように頼んだ。
「分かりました。ここから約50メートル先にスライムがいるはずです。」
レオンはスキルを使用し周囲の情報を探った。
「ありがとう、レオン。それでは、ユウト、準備はいいかい?」アランはユウトに声をかけた。
ユウトは頷き、少し緊張しながらもアランの指示に従った。アランは条件式を設定し、指定された位置に到達したときに自動で目の前のスライムに反応するようにした。
「レオンの指示した位置に移動した後、視界にいるスライムに向かって棒を振る。この条件を試してみよう。」
アランは手順を確認し、ユウトにもそれを伝えた。
三人は慎重にダンジョン内を進み、レオンの索敵スキルを頼りに進んでいった。やがて、視界の外にいるスライムを発見した。ユアランは分岐を含めた手順をイメージしranモードへ切り替えた。アランは人の動きとは思えない速度でレオンが示した位置に到達し、条件式を発動させた。体が自動的に反応し、スライムに向かって高速で棒を振り抜いた。
「すごい、これなら簡単にスライムを倒せる!」
「次はユウトの番だ。君も同じようにやってみよう。」アランはユウトに紙に書いた手順を示し、イメージさせた。
ユウトは紙を見ながら、頭の中で手順を思い浮かべ、Ranモードに切り替えた。すると、自分でも驚くほどの速度で棒が振られ、スライムを倒すことができた。
「やった!先生、僕もできました!」ユウトは歓喜の声を上げ、アランとレオンに笑顔を見せた。