第十七章: ボス攻略
ユウト、レオン、リナが辿り着いたダンジョンの最深部は、圧倒的な暗さと静寂に包まれていた。その中心ではボスが彼らの挑戦を待ち受けていた。
ボスの巨大な影がゆっくりと動き出し、三人に襲い掛かる構えを見せた。通常の戦闘技術だけでは対抗が難しいこの敵に対して、ユウトは彼が最近手に入れたゴーグル型端末を使った新たな戦術を試すことにした。
「みんな、ちょっと新しい技を試してみるよ!」
ユウトはゴーグルを装着した。目の前には事前に設定した十数回にもわたる連続攻撃の手順が映し出されている。このスキルは、複数の動作を連続して実行できるよう設計されており、分岐により体制の修正や回避行動までがRanモードを活用して高速展開することが可能だった。
ユウトは深呼吸をして、ゴーグルのディスプレイに映る指示に従ってRanモードを起動した。瞬時に彼の体はプログラムされた通りに動き出し、スピーディーかつ正確な連続攻撃をボスに浴びせた。最初の一撃がボスの装甲を突破し、次々と続く攻撃がその巨体を揺さぶった。
「すごい、ユウト!その調子!」
リナが叫びながら、彼の攻撃をサポートするために照明と攻撃魔法を駆使した。レオンもこの隙に、ボスの動きを読んで戦略的な指示を出し続けた。
ユウトの新スキルによる連続攻撃と、リナの魔法、レオンのタクティカルサポートが組み合わさり、ボスは遂に大きな悲鳴を上げながら崩れ落ちた。床には灰となって崩れるボスの残骸が散らばり、ダンジョンの奥からは新たな光が射し始めた。
ユウトはゴーグルを外し、ほっと一息ついた。
「みんな、ありがとう。このスキルがこんなに役立つとは思わなかったよ。」
リナとレオンもユウトに感謝の言葉を述べ、互いを称え合った。この勝利は、彼らの強い絆と協力、そしてユウトの新たなスキルがもたらしたものだった。
ダンジョンの先で見つけたアーティファクトを手に、3人は無事にダンジョン攻略を終えたのだった。




