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ラーヌン

作者: 葉沢敬一

 近所のラーメン屋の立て看板に「ラーメン」を「ラーヌン」に何度直しても書き換えられる悪戯が流行って、常連客も「ラーヌン」食いに行こうというようになった。

 店主も諦めたのか、悪ふざけを始めたのかメニューにも「ラーヌン」と書くようになり、「チャーハン」が「チャーバソ」とか符丁のような注文が常連の間で流行りだして、まともな注文をする客が一見さんだとすぐ分かるようになった。

「ミンラーヌンとゴーザお願いね」味噌ラーメンと餃子である。

 そのうちに地域全体に流行りだし、TVレポーターが

「この地方ではラーヌンと言うんですよぅ!」と紹介するようになった。

 あの悪戯始めたの俺だから。余ってたペンキでちょっと描き足して逃げることをくりかえしてたらこうなった。でも、捕まるから気をつけろよ。他の地方でそれやった奴は監視カメラで特定されて逮捕されてしまった。

 多分、前から「ラーヌン」って言って注文してたから、店主も誰がやったか気づいていたんだろな。

 今日も「ラーヌン一丁」って注文して食っている。

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