2.常識は通じない
なんかすいません。
うん。またなんだ。≪おつかれ≫≪終了≫≪釣り師乙≫
なんで彼女なんだろうね。特別な子って訳でも≪デブwww≫
あの案内かわりませんか?オレ本来草職人なんですけどって、なんでそう言うと皆黙るんだよ!
もういいや。さっさと観察始めようぜ。
異世界に逝く方法。
そんなものは無い。ありえるとしたら神隠し。
神隠し。
世界中に事例が存在する有名な話だ。だが高確率というか。民間的に有名なのは日本である!
、、、もちろん彼女の思い込みなのだが。
いつの間にか日本に来た目的がダイエットから異世界転移とは何?と目標チェンジしてしまった彼女。
異世界転移転生物語。
やはり日本人で黒髪黒瞳で高校生とかおっさんとかジジババじゃないと駄目のなのだろうか。
日本人ズルい!
日本人だけが転生転移特典持ちとかクレイジー過ぎる!
彼女は理不尽な日本人特典(妄想の話だ)に憤慨する。
彼女の日本人(特定)だけが異世界転移転生という件については同意してしまう。が異世界転移転生の話が最も多い症例(妄想)を発信し続けているのもジャパンピーポーだ。責任はとってあげて欲しい。無理な話なのは分かるのだが。
「はあ。神隠しねえ。それこそ昔からあるんだども。それこそあの山とかで、、、」
地元ババア様にそう聞けば速攻で登山してオーマイガー!と回想ババアに中指を突き立てる。絶景の山頂が有るだけではないか!ババアGJ!
ジャパンジャリ共の群れが現れた!っというか邂逅してしまった。
ヒッチハイクで捕まえた(超親切)なおっさんや兄ちゃん達との会話での一幕だ。
『そういやピラミッドみたいな形の山が繋がって見えるって最近思うようになったんだよねえ。』
WOWピラミッドパワー!
『川横の山だから霧がかかってんの丸見えなんだよね。運転してて人が見えた気が、、、って冗談だよイッツアジョークね。』
神隠し!
という事で川向うへの行き方を聞いて登山開始!なはずだったのだが。
変な女性に聞いた。神道では神は中央。我等現世の民は端を渡るべき!って事らしいのだが。なら私は中央を歩く!
オカルトサイトで読んだ一部抜粋。ピラミッドはエネルギーが不変に渦巻いている。それは右に○回周回し左に○回周回をしそれを○回ずつうんたらかんたら。私は全てを実行する!
後は霧に突入!で良いはずだった。
疲労困憊。意識は朦朧とし、所持していた食料も飲み物も尽きていた。まさにトランス状態。これぞジャパニーズ開眼!悟りの境地!などとブツブツ言い出した彼女。何故そこまで動ける?何がそこまで彼女を突き動かしたのか?
ただのヤケクソだった。正確には山の周りを右回りに一周という時点で実は迷子。山歩き舐めんな!遭難していたのである。当然左回りうんたらも嘘だ。
あとは霧に突入さえすれば。なんて思い込み解釈、それも当然嘘だ。彼女の個人的解釈という事で許してほしい。
奇跡だ!助かった!
彼らに出会って最初の彼女の心情だ。
「助けてください!遭難しちゃったんです!」
という邂逅一番で彼らにかけられた叫びによって速攻で心情が逆転してしまったのだが。
つまり実際には最悪だ!
彼女は当然帰り道も分からぬ程どこをどう歩いたかなど分らない。そして少年少女達も当然分からないだろう。
彼らの事情を聞いてみる。
林間学校。ジャパンではとうに廃れたと聞いていたが田舎と言われる地方だとまだ有ったんだ。素直に関心する。
薪探しのついでに植生研究。キノコや山菜を調べていたようだ。日本人の高校生は山の中でも勤勉だな。関心しかわかない。
班行動で野営地から必ず班全員が声の届く範囲で用心深く探索を勧めたらしい。セオリー通りね。
全員が声を掛け合い所在を確認しつつ奥まで探索?
結果遭難?
そりゃそうだろ!なんで野営地に一人も残さず全員が声の届く範囲で行動するんだよ!アホや!アホっ子集団や!ジャリ(クソガキ)っ子や!
普通は支点に一人置いて円周探索が普通だろJK!DK!
呆れてモノも言えない。
彼女のそんな様子にジャリん子(高校生)集団は彼女の事情を聞いて絶望していた。神隠し確認の為に探索していた。後は霧を求めている。
意味がわからない。自殺志願者との邂逅。狂気の巨人だ。逃げ出したい。でもどう逃げて良いか分らない。
互いが互いを牽制し恐怖に刈られ狂気に襲われている。
どっちも自業自得にしか思えない。
狂気と狂気(笑)がぶつかった所為だろうか。そんな彼等、もとい高校生等の足元で不思議な光が輝き出す。
その時彼女は目を見開いた。
異世界召喚だ!
その光景は赤く光る魔法陣。魔法陣が高校生の足元で輝いている。
伝承通りだ!彼等は異世界に招かれた!、、、って私は!?
何が伝承(笑)で招かれて(拉致)いるのか解らないが彼女は光の外だ。
このままでは置いて行かれる!と勘違い?した彼女は駆け出す。
当然山の中だ。
真っ直ぐ走るどころか斜めに突進。
驚いて後退り、光の魔法陣の外に逃れていた女の子の制服を掴んで引き寄せる!
よっしゃ!掴んだ!タッチダウン!
それはギリギリで二人が魔法陣の気持ち外側の光の中に入り込んだ瞬間だった。
二人の視界が真っ白に染まる。
霧だ。光では無く霧の中にいた。
何かをしっかりと抱え込み。彼女は恐る恐る目を開いた。
目の前には分捕まえた女子高生
周囲を見渡せば、、、
あるぅぅぅぅううえうぇぇぇぇぇ!?
木々が相変わらず生い茂る山の中。
ただし二人きり。
どうやら置いていかれたらしい。
私とこの子を残して。
魔法陣のギリ外だったからなあ。
ジャリが目を覚ました。正確には彼女がジャリ(女子高生)を抱きかかえ(分捕まえて胸とお腹を使って)肉で圧迫して気絶させていただけなのだが。
「あれ?、、、皆は?」
いねえよ!せっかくギリ光の範囲内に収まったと思ったのに!
が彼女は育ちが違う。そして容姿もだ。肩を竦めてさあ?とすれば良いだけだ。
「まさか!?アレが異世界召喚!」
お?この子もイケる口か?
「せっかく異世界に行くチャンスだったのに、、、」
確定。さっきまで私を変人扱いしていたくせに!憤慨しつつもだが残念。私達は取り残されたのだ。
「残念だけど。人数減って遭難続行ね。」
やっぱり駄目だったか。うん。オレも弾かれたおw
≪乙≫≪草職人もっと頑張れ≫≪ワイも駄目だった≫≪子供の方も駄目だった≫
オレも草職人としてコレほどの屈辱は無い!、、、じゃなくて一応、案内人の予定なんだけど。やってみる?
≪真面目モード不要≫≪おふざけできないみたいだからヤダ≫≪オート作業乙≫
なんか入れないと面白くないね。ユウスケとロイとおっさんが懐かしい。
ん?オート作業?