新聖女の探しもの
「ところでクレハ。」
「はい。」
アオイ様の雰囲気に少し慣れてきた頃、魔力の訓練の前にアオイ様がおもむろにその話題を切り出しました。
「この国にクレハ以外の聖女はいないの?」
「アオイ様がいますね。」
「……私とクレハ以外の聖女は」
「いませんよ。」
いたら、私なんかが聖女になるはずが無いのです。落ちこぼれの偽物なんかを聖女にするわけが無いのです。
きっぱり言い切った私にアオイ様は困ったような顔をしました。
「どうしたんですか?」
「いえ、私、実は人を探してるんです。」
「人探し……ですか。」
「おそらく聖女やそれに準じる聖なる力の持ち主だと思うのですが……。」
「その方が、コランバイン王国に?」
アオイ様は浮かない表情で首を横に振りました。
「幼いころに一度見ただけで……。コランバイン王国に近い場所だったので、もしかしたらと思って。」
残念ながら私はアオイ様の探し人についての情報を持っていない。
けれど、浮かない顔をしているアオイ様を見ているとなんだか落ち着かなくて
「何か情報が入ったらお伝えしますね。」
「本当?」
そんなことを言ってしまったのです。
「でも、もう一つの探し物は見つかりそうだからそんなに気にしないでね。」
「まだ探し物があったんですか。」
「メインの探し物はその2つ。他にもまだまだあるけれど。」
「……気軽に探せるものなら手伝います。」
「ありがとう。」
アオイ様は頬をうっすら染めてにっこり笑いました。……本当にズルいと思います
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