魔力1
まだ転移初日の話w
やってきましたよ! フィー君の宿!
あまり出回らないという白金貨を軽く出して見せていた時点で気がつけば良かった!
ーーあれから歩くこと30分程。同じ宿だったら、質問しやすいし助かるかと考えていて、ついた宿の外観は可もなく不可もなく。高級って程では無いけど、安宿では無い感じ。
そのままスタスタ受付に行くフィー君についていく。
そーいえば、まだ字かけないからこのままフィー君に手続きやってもらおうと考えて居たら、執事っぽい受付の人が出迎えてくれフィー君に声をかけてきた。
「お帰りなさいませ。ゼロスフィリア様」
「部屋に1人増える。問題ないか?」
「部屋借りですので問題ございません。もし4人以上になる場合は宿泊代が変わりますので、お声がけお願いします。お客様のお名前伺ってもよろしいでしょうか?」
「レイだ。暫くいるからよろしく頼む」
「かしこまりました。何かございましたらお声がけください。レイ様もごゆっくりお過ごしください」
話が終わるとフィー君は奥へ向かって歩いて行く。取り敢えず俺もついて行く。
……ん? 一連が綺麗な流れで口を挟めなかったけど一言も声を発さないうちに話が終わってた。
そして、いつの間にかフィー君と同じ部屋に泊まる事になってる?
「いやいや、フィー君フィー君、同じ部屋じゃなくて別の部屋でいいよ。住んでる所にお邪魔するの悪いし」
と、声をかければ
「部屋は余ってるから問題ない」
と、聞く耳持たず。
……しかも余ってるのは“ベット”じゃなくて“部屋”? もしかして……
と思ってるうちに両開きの扉の前に来て、フィー君が扉横にある石に手をかざして扉を開け、小部屋に入る。取り敢えず、俺も入る。
「掴まれ」
と、言われたので、フィー君の腕に捕まったのと、扉が閉まるのと同時に、足元の魔法陣(多分)が起動。
一瞬の浮遊感後、扉が自然と開く。さっきいた場所とは違くなりました。これはエレベーター変わりの転移魔法陣って所でしょうかね。
ちょっとずれた所にまた扉が。でもこちらは部屋のドアのよう。
フィー君はまた扉横にある石に手をかざしてドアを開くとそこに見えたのは……
スイートルームでした。
ある意味予想通り。まず開いた所にはソファーが並んだ応接スペース。左右にそれぞれドアがありベットが置いてある。フィー君は右側の部屋を使ってるみたいだから、俺は左かな。
正面斜め右にあるドアの先にはお風呂が、正面斜め左に洗面台とトイレがあった。
「フィー君……」
「面倒みるって言った。お金も今まで払ってるのと変わらないから気にする必要はない」
……そお? じゃ遠慮なく借ります。
意外と? ちゃっかりさんなので、遠慮はちょっとだけしかしませんよ。今後の人生がかかってるしね。
「フィー君ありがとう。ありがたく使わせていただきます。俺は左側の部屋使って良いんだよね?
あ、ちょっともう休みたくて、寝巻きに使って良い服ある? 貸して欲しい! あ、シャワー先に借りて良い?
あとあと、トイレ流すのももしかして魔力いる? シャワーもかな?
使い方教えて〜」
宿来る前に最後の質問と言っときながらまだあった。
フィー君は俺の怒涛の遠慮のない質問攻撃にちょっとびっくりした後、苦笑しながらも全部のリクエストに答えてくれる。
ホントありがたい。トイレとか教えて貰えなければ流せなかった。
……魔力流してるって感覚は無いんだけど、吸い出されてるって感じは何となくあって、魔力の使い方が分からなくても生活出来そうでホッとひと息。
そして、割と本格的に体調悪くなりそうな感じになってきたので、寝巻き変わりの服を借りてさっさとシャワーを浴びて寝てしまう事にした。
スーツを脱いでお風呂にあった全身鏡で体を確認。全身あちこちにあざが出来てて所々擦り傷もある。
……そりゃ全身怠い訳だわ。明日動けると良いけど。
と、思いながら擦り傷部分を中心にシャワーで流して行ってた所、急激に目眩と気持ち悪いのが来て、視界が狭くなって行く。
……あー? これは倒れる? 倒れる程体調やばかったっけ? シャワーのお湯出っ放しななっちゃうかな勿体無い……
と、拉致のあかないことを考えながらブラックアウトした。




