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パーティー買取額貢献ランキングー!4日目2

 怜は周りを警戒しながらも、一旦戦闘体勢をとく。


「ふぅ。フィー君上手くいったようで何より」

「あぁ」

「守りながら戦うのって実戦では初めてだったってさっき気がついた。でも、2人とも無事でよかった」

「……」


 悪びれもなく笑いながら言う怜にゼロスフィリアは”何でそう言う事は先に言わないんだ”というジト目を向けるが、怜は微笑んでるだけなので、仕方ないとため息を吐きながら違う言葉を投げかける。


「女王蜂が居なかったから、回収の前に先に巣に行くぞ」

「分かったー」


 ゼロスフィリアを先頭に巣に近付く。先程大部分はおびき寄せられていたようで、最後の蜂の軍勢だろうか? 30匹程しか出てこない。

 それならばと、ゼロスフィリアのコキュートスを使う迄もなく、2人は飛んでいる蜂を倒していった。

 女王蜂も最後出て来たが、産卵後だったのか弱く先程の戦闘と比べる間もなく呆気なく終わった。



「それにしても、凄い大きく無い? この巣」

「……そうだな。俺もここまで大きいのは初めてみたな」


 巣を目の前にして話し合う2人。直径6メートル位ある巨大な巣だった。


「フィー君。5分1残して、後は持ち帰られる位に切っちゃって良いんだよね?」

「ああ。巣は昨日買った袋に幼虫ごと入れていい」


 空間魔法付き鞄には生きてるものは入らないが、巣には幼虫がいる。ここで巣にいる幼虫を1匹1匹殺すのもいつ魔物が襲ってくるかも分からず危険であるし、数も多く時間もかかり大変なのだ。それに、生きたままの幼虫というのも需要がある。

 そして、大抵は解体屋へそのまま持って行けば解体屋がその辺りもやってくれるのだ。

 昨日帰り際に道具屋で買ったのは街まで安全に持って帰る為の特殊な袋だ。特殊と言っても中の匂いが外へ漏れない為の加工がされている袋で、匂いだけでなく空気を漏らさない為、袋に痺れ薬を気化させる特殊な使い捨ての魔道具を入れれば幼虫も成虫になりかけの蜂が巣にいても麻痺で動けなくなる為、キラービーの巣を持ち帰る場合の常套手段だ。


 2人は黙々と巣を持ち運べる大きさにまで解体し、そこら中にあるキラービーの死骸を回収した。

 因みに戦闘の時間より解体と回収の方に時間がかかった。


 そして、


「……5分の1じゃなくて半分……いや、3分の2残しても良かったね」

「……そーだな」

「……ブルーノ背中貸してくれるかな?」

「……どーだろうな」


 怜は若干途方に暮れる。


 死骸は空間魔法付き鞄に収納出来るが、巣は生きている幼虫がいる為、手持ちで持ち帰らないといけない。規定通り5分の1残してしまったが、元の巣が大きかった事を考慮に入れていなかった為、解体したのに凄い量なのだ。

 怜は言わずもがな、ゼロスフィリアもこのようなパーティーで挑むような依頼を受けたことが無かった為の考慮不足といえる。

 因みに5分の1を残すのは、生き残ったものの中から女王蜂が発生して、巣を拡張していくのだ。巣が全く無い状態からよりは巣がある状態からの方が早く大きくなる。キラービーはその性質上貴重な素材ともなっている為、最低5分の1残すのが冒険者の中の一般常識となっているのだ。


 その後バイコーンのブルーノを呼び寄せ近くまで来てもらい、お願いした所、嫌そうな顔をしながらも荷物を載せてくれた。

 だが、荷物が多すぎて人が乗れなかった為、結局狩自体は1時間もせず午前中で終わったのに街へ着いたのはいつもと同じ夕方よりちょっと前の時間だった。


♢♢♢


 街へ入ってから(正確には街の門前からだが)大荷物の怜達2人に通り過ぎる人の視線を浴びながらだか、何とか解体屋へ着いた。

 ひとまず、ブルーノから荷物をおろす作業はゼロスフィリアへ任せて何度か往復しないといけないだろうと、持っていた分だけ先に渡そうと怜は解体屋のドアを開いた。



「「「(……)」」」


 職員からの視線が突き刺さる。心なしか顔色が悪そうだ。


「今日はキラービーなので、肉とか皮剥ぎじゃ無いですよ?」

 怜がそう言うと、エギルスをはじめ職員から笑みが溢れる。


「そうか。昨日のも解体が終わってなくてこれ以上増えるとキツイから助かった。レイ達だけじゃなくて、イベント終了2、3日前からは最後の追い込みで混んでくるしな」

「そーなんですね。じゃ、昨日もあれから混んだのですか?」

「そこそこな」


 レイ達が帰った後から、例年通り他の冒険者達でも混み出した為、昨日は泊まりがけで解体していた。因みにレイ達が狩った量が規格外過ぎて捌ききれていない。


「また中での受け渡しで良いですか?」

「(中? そんなに多いのか!?)……おう。そんなにいるのか?」

「いや、そんなにはいないと思いますよ」


 ここでまたしても認識のズレがある。通常キラービーの依頼であれば、偵察蜂のみ納品する為5、6匹前後が多い。

 だが、怜は日本のスズメバチ基準で考えていた。スズメバチは秋頃には1つの巣につき最大で1,000匹近くなる事を知っていたので、今回倒した100匹位は全然少ない方だと思っていた。


「あ、あとキラービーの巣もあります」

「あー。その袋か。……幼虫もいるのか?」

「はい。ちゃんと魔道具で麻痺させてます」

「おー偉いな。ならキラービーだけ中の作業台に置いておいてくれ。巣は袋に入ってるならここで受けるとる」

「分かりました。では()()()()()これお願いします」


 怜はそう言うと、巣が入った袋をカウンターへ置きエギルスへ渡す。


 エギルス達職員は怜の言った”取り敢えず”という言葉と先程からゼロスフィリアが居ない事に嫌な予感を覚えていた。

ストックが尽きました。不定期更新となります。

少なくても週1では更新したいと思ってます。

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