冒険者業再開
第2章スタートです。やっと冒険者っぽくなるかな。
ーーゼロスフィリアが目覚めてから3週間ちょっと。
ゼロスフィリアが目覚めてからゆったりした日は2日程でその後は、バタバタした。
あの倉庫辺りは裏稼業のちょっとしたシマだったようなのだ。
簡単に言えば縄張り争いに巻き込まれた。
が、ゼロスフィリアと怜が居れば怖いものは無いとばかりに、都度来る者を返り討ちにしていたら、やっと周りが静かになってきた。
そして、ゼロスフィリアのネームバリューとお金と、ローレンスの伝手を使って見事、倉庫一帯をゼロスフィリアの所有物にしてしまっていた。
因みに、ローレンスの許可が出て、宿と倉庫を繋ぐ転移魔法陣も設置した。
勿論この転移魔法陣の専門家もローレンスの伝手で、資金は勿論ゼロスフィリアが出した。
なので、2人は意外と現在金欠なのである。
……因みに、身代金に要求された白金貨100枚は、その時のゼロスフィリアのほぼ全財産だったらしい。
本人は、身代金が足りて良かったと言っていたが、25歳で日本円でいう1億円をポンと平然と用意出来る青年はゼロスフィリア位だろう。。。
「と、いう事でフィー君これに参加しよう!」
「(と、いう事で?)?」
「ムスタ領ギルド主催、”パーティー買取額貢献ランキングー!”」
「……」
チラシをゼロスフィリアのまえへ掲げる。ゼロスフィリアの反応が薄いが気にしない。因みに、今はローレンスの宿で朝食をいただきながらの話し合い最中だ。
「参加料が銀貨1枚かかっちゃうんだけど、リハビリと稼ぐの兼ねて参加してみても良いかなぁと思って。それぞれ、総合ランキング1位は今回のイベント参加料総計の半額が貰えて、クラス別上位3位以内だと金貨1枚貰えるんだってー」
「……レイが参加したいならいいが。……でも期間が1ヶ月で、今日含めてあと5日で期間終わるがいいのか?」
「うん。クラス別だったら、チャンスがあるんじゃないかなぁと思ったのと、取れなくても面白そうだし良いかなぁって思ったのと、昨日ギルドでね……」
怜は昨日ギルドであった事をゼロスフィリアへ伝える。
***
ーー冒険者ギルド内。
「じゃ、俺は依頼見てるねー」
「……あぁ」
ゼロスフィリアはチラチラこちらを気にしつつ、買取カウンターへ行った。
あの誘拐事件の後から、ゼロスフィリアはヒヨコか!? という位、怜の後ろをついて回っていた。
怜も里にいた時は、世話係がいた為、張り付かれるのもついて回られるのもあまり気にしないが、世話係はなるべく怜に気を遣わせないように、気配を隠しているのに対して、ゼロスフィリアは思いっきり怜を意識しているのが丸わかりなので、たまに何とも言えない気持ちになる。
今日は怜が拐われた日にゼロスフィリアが買取をお願いしていた分の受け取りだ。
事前に受け取りが遅くなる等申告している、又はギルドに口座を作っていれば問題ないが、今回は急の事で事前に申告していなかったし、次元魔法が使えるゼロスフィリアにとってはギルドに口座を作る意味を見いだせず作っていない。
そして、1ヶ月以内に取りに行かなかった場合、なかった事にされてしまうらしい。
まだ、1ヶ月はたって居なかったが、早いに越した事はないと、今日取りに来たのだ。
依頼票の方へ向かおうとすると、顔見知りのギルド職員に声をかけられた。
「こんにちは。レイさん。お久しぶりです。暫くお見えにならなかったので心配しましたよ」
前に冒険者登録講習会で、メインで話をしていた女性ギルド職員のルーシーだ。実はギルドの受付達を纏める立場らしい。
「お久しぶりぶりです。ルーシーさん。いやぁ、ちょっと急に行かなきゃ行けない所が出来ましたもので。でも、暫くまたこちらにいますし、明日から早速依頼を受けようかと思っています」
「明日からですか!! 実は今ギルドの売り上げ強化月間中でして、”パーティー買取額貢献ランキングー!”というものをやっております。こちらのイベント自体は冒険者パーティー向けなんですが、ここだけの話、ギルドはギルドで各支部の売り上げ等評価がありまして。。。大体この南支部は最下位争いをしてて、それはこの立地による特性(初心者が多い)なので、良いのですが、ここ2ヶ月程売り上げが低迷しておりまして、流石にちょっとまずいので少しでも協力いただけると助かるんです!」
「なるほど……」
ここ2ヶ月。
……身に覚えがありすぎる。
正確にはまだ2ヶ月は経っていないけど、ちょうど怜がこの世界に現れて、恐らくこのギルドの稼ぎに貢献していたゼロスフィリアを怜が拘束してしまったが為に売り上げが落ちてるのでは!?
「参加費で銀貨1枚してしまうのですが、良かったらよろしくお願いします。一応ランキング表には全参加者のパーティー名が載るのでパーティーの宣伝にもなるかと思いますので。これチラシなので良かったら見ておいてください」
「分かりました。パーティーメンバーと検討の上、参加可否を決めたいと思います」
***
「って事があってね。パーティーを知ってもらうとかはあんまり興味ないけど、ちょっと協力しても良いかなぁと思って」
「分かった」
「じゃ、ご飯食べ終わったら、ギルド行く準備して行こう」
「ん」
新章始まったばかりですが、ストックがギリギリなので、不定期更新になるかもしれません。。。




