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お宅訪問2

 カシラは眼鏡の外れた怜を見て、眼鏡を外したら美青年……とかでも何でもない事を知る。少しだけ期待をしたが、無意味だった。


「ただ、死神ゼロの弱みを握ってる訳じゃないとなるとお前の使い道はなぁ。魔力もあまりないらしいから部下にはいらないし、顔見られてるから、生かしてかえす訳にもいかないしな」


 魔力が少ないのが知られている。自分基準で多いか少ないかの判断は戦う人であれば分かると聞いているが、少ない事までは分からないはず。それに今のカシラの言葉は自分判断ではなく、誰かから聞いたようなニュアンスだ。魔力が少ないかどうかは誰にも言ってない事から、ピアス購入からバレたかゼロスフィリアのような無属性スキル持ちがいたか。

 視線を感じるようになったのは、怜が表に出るようになってからだし、後者の方が可能性が高い気がする。何より今日1番初めに接触してきたローブ男がここにはいないのだ。目隠しを外された時点で既にいなく結局顔を見ることは出来なかった。


 怜が考えている間にカシラの結論が出たようだ。


「……そこまで惚れ込んでいるなら、死神ゼロの前で嬲ってやるのも楽しそうだな。まぁ、実際目の前で見たいのは山々だが、反撃されても困るから、記録石で撮って送るか」


 カシラはニヤニヤしながら怜に向かって言う。反応をうかがっているのだろう。生憎だが楽しませる気はないので、少し顔を歪ませる程度に留めておく。こういう輩は怯えや命乞いだけじゃなく無反応や反抗的な態度等、自分の与える影響が分かりやすい反応をすると加虐心を煽る事になるのだ。


「カ、カシラ、今記録石切らしてます」

「あん? なんだよ。序盤だけ撮ったやつ金の受け渡し時に見せて死神ゼロの歪む顔を遠くから見てやろうと思ったのに。至急買ってこい。まぁ、そしたら、俺も会食があるからコイツのバラシは夜遅くだな。朝、記録石とともに宿へ送るか。それまで”豚小屋”に入れておけ。記録石それまでに用意しておけよ。参加したい奴は22:00に”豚小屋”に来い」

「「「はい」」」


 また男達に担がれて移動する。ただ、大半はここに残るようで、動いたのは怜と1番話すことが多かった初日の誘拐犯メンバー3人だけだった。そして、もう怜を消す事が決まったからか、目隠しもされない。

 だが、怜は一安心した。流石にあの人数(14人程いた)を正面から相手に1人で立ち回るのは苦労するからだ。怜の技術はやはり暗殺等の方面なので、ただ単純な筋肉勝負や正面から・大人数等はやり辛い。

 それにしても、予定をペラペラ喋るのは迂闊じゃないかな。逃げられない前提なんだろうけど。


 倉庫っぽい所は出る。周りは林っぽく、住宅街という雰囲気は全くないので、連れていかれた所から割と離れてる事がうかがえる。

 そして、”豚小屋”も割と離れているようだ。暫く歩いていると、小さな小屋がぽつんと佇んでいるのが分かった。

 小屋に着くと、怜を雑に床に放り投げる。


「ううう。痛いって。ここが豚小屋?」

「そーだ。……お前状況分かってるか? 助けを求めようともしないし、なんか調子狂うんだよな」

「ワー。タスケテー。コロサレチャウー」

「……」


 大根役者だったようで、男達の白けた目線が痛い。


「胃の中の物出しちゃったんで、お腹空いたんですが、ご飯出ます?」

「……出る訳ないだろ。その余裕。お前の思い人が助けに来るとでも思ってるのか? 残念ながら金の受け渡し場所はここから真逆の場所で、お前がいるって渡す嘘の情報で更に遠くの場所を指定するからな。残念ながら間に合う事はないな。……俺達も移動しないと間に合わなくなるから行くぞ」


 男達は怜に猿轡をかませながら小屋を出て行った。

 なんかいつの間にか俺の思い人がゼロスフィリアになっているのがちょっと腑に落ちなかったが、訂正する相手もおらず、術も無いのでもやもやしながらも大人しくした。

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