♢番外編:怜のお財布事情♢
〜怜がFランクからEランクへランクアップした日の夕食直前〜
「(いやぁー、お金足りて良かった〜)」
と、怜は1人で応接スペースにあるソファに寛ぎながらギルドでの事を振り返る。
ランクアップ登録をする際、誘拐犯達からいただいた? お財布の中身で払っていたのだが、こちらの世界に来た初日にいただいてから、ゼロスフィリアへの夕食おごり、冒険者登録料、今日のお昼代、ランクアップ登録料と、収入はないのに減るばかりで、実はランクアップ料を支払う際には足りるか冷や冷やだったのだ。
現在の怜の手元の残金は銅貨2枚、鉄貨3枚。……因みに日本円にすると約2,300円だ。
明日には今日狩ったものの収入が入るから何とかなりそうで良かった。
夕食の時間になったようで、ローレンスから一声あり配膳をはじめてくれる。片付けは使った食器等を各自、魔法陣におき転送するのだが、食事の配膳は必ずローレンス自らがやってくれる。
テキパキ配膳する姿はとても56歳には見えない。そして、動く時には足音を絶対に立てない。この世界の執事? の標準は知らないし、本人は怪我で引退した元騎士だと言っていたが、本当に騎士だとしても暗部側の人間だろうと怜は思っている。
ふと”そーいえば、この部屋の料金聞いてなかったな”と思った怜はローレンスに話しかける。
「ローレンスさん、今更なんですが、ここの宿泊代っていくらなんですか?」
「1泊金貨1枚ですな」
「!?」
1泊金貨1枚とは日本円で約100,000円である。朝食・夕食付きとはいえ宿泊代にこんなに使って良いのだろうかと思う。1ヶ月換算の家賃で言うと300万円だ。300万円の賃貸ってどんな豪邸だ? 宿代は来月から折半するのを目標に頑張りたいと思う(今月はゼロスフィリアの言葉に甘え払わない予定)。
そして、思った。
この世界に来てからゼロスフィリアにいくら貢がせたんだろうと。
まだゼロスフィリアが居ない今のうちに、今まで購入した物の大体の値段をローレンスに聞いておく事にした。
「ローレンスさん、すみません、この辺の物価とか魔道具に詳しくなくて……このピアスっていくら位になりますか?」
「私もあまり詳しくないですが……台座はシルバーではなくミスリル製、石もとても良いものを使ってそうですね。あってるかは分かりませんが、金貨5枚位はしそうですね」
「金貨5枚!? じゃ、本の代金とかって……」
ローレンス協力の元、ある程度の情報収集が出来たところで、ゼロスフィリアが来た為、ローレンスとの会話を中断し、嫌な予感がする続きの作業は食後1人になった所でやる事にする。
♢♢♢
ゼロスフィリアとパーティーの話の後、就寝の準備を終えた怜は改めて概算を集計してみた。
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・ピアス:金貨5枚
・本:金貨1.5枚
・服(普段着):銀貨2枚
・服(冒険者用):金貨4.5枚
・武器(刀、双剣):金貨70枚
・武器(弓、ダガー等):金貨4枚
・宿(1ヶ月):金貨30枚
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合計金貨115.2枚。日本円にすると1,152万円。
……なんと! ゼロスフィリアは半月足らずで1千万円以上、怜に貢いでいたようです。
……何処のホストだ。。。
意識してなかったけど、投資と呼べるレベルなのか?
お人好し? 本当にお人好しと、呼べるレベルか?
何か見返り求められてる? お、俺の体じゃないよね?
友達にも居たし理解がない訳じゃないけど、俺は女の子の方が好きかな。
って、好みの問題は別にしたとしても、これは結構ヤバいんじゃなかろうか。。。
これで怜だけ元の世界に戻りでもしたら、世界を超えて刺しにくるんじゃないかと心配になるレベルだ。
……うん。なんかゼロスフィリアなら世界を超える事も出来そう。なんせSランク冒険者だし、あまり詳しくないけど次元魔法なんてあるし、二つ名に”死神”なんて付いてる位だし。
だ、大丈夫だよね? ストーカーみたいになったりしないよね。
いま、一緒に居てくれるのは過保護フィルターが掛かってるだけだよね。。。
だよねーー!?
ーーこの後、2、3日はゼロスフィリアにバレない程度にチラチラゼロスフィリアをうかがっては内心びくびくしていた怜であった。
因みに、ゼロスフィリアはというと趣味も特に無く使う場面が生活に関連するものだけであった為、高位ランクになってから、お金が貯まる一方であった。その為、金貨100枚位が一時的に無くなる事について何とも思っていない。
そもそも、人と関わって来なかったゼロスフィリアに”貢ぐ”や”貢いだ相手に見返りを求める”という概念がない為、特に何とも思っていなかった。
ストックがなくなりそうです(>人<;)
1ページの文字数を当初より増やしたので、こちらの作成が追いつかない。
間に合わなかったら1日おきとかになるかもです。。




