表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/66

初めてのランクアップ

「あ、依頼達成件数が3件以上になりEランクへの昇格条件を満たしましたので、ランクアップ可能ですがいかが致しますか?」

「いかがって? ランクアップしない選択肢もあるんですか?」

「はい。Fランクですと、講習会等も割引かれたり、依頼を失敗したとしてもある程度考慮されますので、冒険者の仕事に慣れるまでランクアップしない方は多いです。あとは登録時に年会費を支払っている状態ですので、翌年の更新にあわせてランクアップされる方もいらっしゃいます」

「なるほど……。でも、Eランク以上じゃないとパーティー組めないんですよね。このままランクアップ手続きお願いします」

「かしこまりました。少々お待ちください」


 昨日登録して、翌日にはランクアップ……聞いたことないけど良いのかな? とミーナは疑問に思ったが、”私が対応した事ないだけかな”とまた1人納得し手続きを進める。



 ーーベテラン職員であれば、まず1日でランクアップ条件を満たしてしまう事に驚くだろう。Fランクであれば、まず見習いとして他のパーティーに混ぜて貰ったり、各種講習会に参加して冒険者の仕事を何となく把握してから、サポートを付けて実際に自分で依頼を受けるのが普通なのだ。

 本来であれば、初めての依頼受付をする際にギルド職員が説明するのだが、今回の受付担当のミーナは研修中である事と、怜の堂々とした態度で、その辺りの説明を飛ばしてしまっていた。

 ただ、冒険者の仕事はしていなかったが、似たような仕事をしていた実績があったり、実力がある事を確認できれば、今回の怜のようにいきなり依頼を受ける事も出来るため、前例が無いわけではないのだが。

 また、依頼完了受付をしたのが、ベテラン職員であれば今回の依頼の内容等、過去の実績や経験、知識を怜に報告という形で確認し、最近ここへきたのならば尚更、冒険者のノウハウを学ぶ為にも1ヶ月位はFランクでいる事を勧めたりした可能性はあったが、幸か不幸か完了受付担当もミーナで、そこまで考慮されていない為、はからずしてこのギルドのFからEへのランクアップ最短記録を作ることになる。



「現在ギルドカードの書き換えを行なっていますので、今のうちに説明をさせていただきます。Eランクから変わる点、上がったばかりではありますが、次のDランクへ上がる昇格条件を記載しています」


 と、こちらは以前見た職業一覧と似たようなA4位のサイズのパネルをミーナがみせてくれながら説明してくれた。


====

【Eランクより可能事項】

・Dランクまでの通常依頼

・パーティー登録

【Eランク登録料兼年会費】

・銅貨5枚

【EランクからDランクへの昇格条件】

①Dランクの魔物討伐記録 又は 300件以上の依頼達成

②依頼達成累計金額:金貨100枚以上

====


 怜は説明を聞きながら、昇格条件について上手く出来てるなと思った。

 冒険者登録講習会でのルーシーの説明で言うと、Eランクは初心者でDランクが一般という事は、社会人1年目の新入社員がEランクで、2年目以降の一般社員がDランクというイメージに近いだろうか。

 依頼達成累計金額が昇格条件に入るのも、ギルドへの貢献度の評価が誰にでも分かりやすく出来ている。また、EランクからDランクへ上がるのには特別なスキルが無くても地道に依頼を行なっていればランクが上がれるようになっているし、実力があれば早めにランクが上がれるようになっているところもよく出来ている。

 上のランクへ上がればまた別な基準ではあるのだろうが内容を知るのが少し楽しみだ。



 ミーナは説明後いつもの注意事項を続ける。

「依頼を受けるに当たって、制限がある依頼は”通常依頼”だけで、常時依頼はランク外でも受ける事は出来ますが、安全に仕事をしていただく為にも”適性ランク”に沿った依頼を実施いただけますようお願いします」



 ……ミーナと怜は暫し見つめ合う。



 ミーナは、何で固まっているんだろうと怜を見続けた時点で気がついた。


 怜は既にFランクの時点で、2()()()()D()()()()()()()()()を達成しているという事を。そして、己の失言に気がついた為、慌てて言葉を繋げる。


「あ、あ、でも安全に仕事が出来るようにする為の指標なだけなので、大丈夫だったら大丈夫です!」


 もはや、何を言ってるか意味が分からないが何となく言いたい事は伝わった気がすると怜は思った。

 そう、怜もミーナの言葉に一瞬”嫌味かな?”と思ったのだ。ただ、あの慌てたフォローの仕方でそういう意図はなく、ただ単純に注意を付け加える事が慣しなのだろうと理解したので、


「分かりました。安全には注意して依頼に取り組みますね」


 と、微笑みながら酷く動揺しているミーナへ伝えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ