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初めての解体屋1

 無事、南門へ着き冒険者カードを門番に提示し、怜は年齢を疑われ、ゼロスフィリアはSランク”死神ゼロ”という事で2度見されつつ街中へ入る。

 ただ今の時刻15:30ちょっと。

 ギルドの横に短時間であれば馬を繋いで置く場所があるそうなので、そこへバイコーンを繋ぎ、怜はギルドへ入ろうとした。


 そこへ、ゼロスフィリアが声をかけてくる。


「レイ、常時依頼の肉の解体は手数料がかかるが、解体屋に頼んで良いんだよな?」

「うん。そのつもり」

「そしたら、ギルド提携の解体屋が向かいにあるからそっち先の方がいい」

「そーなんだ。フィー君案内お願い」


 ここはベテラン冒険者ゼロスフィリアの言う通りにすべきと、ゼロスフィリアの後について行く。

 解体屋の店舗はギルドの道を挟んだ向かい側にあった。

 早速中に入ると、魔物を置けるようになのか、冒険者ギルドより広いカウンターがあった。

 怜が感心して見つつ、取り敢えず誰も並んでいない、強面で2メートル近くあるのではないだろうかという体格の良い男性受付の人に話しかけてみた。


「初めてなんですけど、魔物の解体をお願いしたくて……」


 受付の人はジロっと後ろのゼロスフィリアを見た後、怜を見下ろす視線を向け、威圧感が半端ない獰猛な笑みで


「おう、あんちゃん冒険者なりたてかい? 説明してやっから、分からない事あったら質問しろよ」


 と、口は悪いがとても良い人だった。

 きっと本人は笑顔で喋りかけてくれているのだろうが、いかにもあくどい事を考えているような、悪人面になっているのがちょっと、かわいそうだと怜は思った。


 お互いの簡単な自己紹介の後、強面の体格の良い男性 ーーエギルスさんと言うらしいーー が、説明をはじめる。


「ここはギルドと提携している解体屋で、扱ってるのはE〜Aランクまでの魔物素材だ。解体料金は解体する魔物の素材全体の査定額の2割だ。他の店より割高に感じるかもしれないが、どの魔物についても同じ割合だから、状態が悪かろうと、魔物の買取査定額が低かろうと割増料金は取らねぇから安心しろ。

あとは、ギルドに卸してくれんなら、ギルドに卸す分の素材の受け渡しとかもこっちでやっとくから。勿論ギルドに卸さなくたってーキッチリ仕事はするからよ」


 思わずアニキーと言いたくなる様な口調に、怜の異世界特典の翻訳? で、されているようだけど、実際もそうなのか気になる所ではある。

 が、確認のしようが無いので慣れるしかないなと怜は別の質問をすることにした。


「Sランク以上の魔物はここだとやってないんですか?」

「Sランク以上は、そもそも魔物の数が少なく解体できる奴も少ないからな、ここら辺だとギルド本部と提携してる所か、魔物によって専門にしてる解体屋がいるからそこに頼むかだなー」

「そーなんですね」

「まぁ、なんか質問があればその時に聞いてくれ! 今日は依頼に来たんだよな? 早速仕事の話をしよーじゃねぇか。取ってきたやつ出してみろ」


 エギルスさんが、カウンターを叩きながら言ったのでやはり、ここに狩ったものを直接置いて良いらしいので、怜は小さい魔物から出して行く事にし、鞄からパゲラの入った麻袋を取り出した。


「パゲラ3羽です。あ、これ矢が刺さったままなんですが、後で返してもらう事出来ます」

「お、おう。お前空間魔法付き鞄を持ってたんだな。(初心者? だよな。初心者で持ってるなんて珍しい。ボンボンか? それにしては矢の返却を求めるなんて。)矢は希望があれば返却するぞ」

「良かったぁ。矢代も積み重なると厳しいですから助かります」

「……そうだな。それじゃぁ査定についてだが」


 と、エギルスさんがこれで終わりだろと言わんばかりに査定の話? を始めそうになったので怜は急いで話しかける。


「あ、他にもあるんですが、1種類ずつの方が良いですか?」

「お、他にもあるなら全部だして貰っていーぜ」

「全部。乗り切れるかなぁ…」


 いくらカウンターが広いとはいえ、ホーンラビット1体は約60センチ前後ある。良いのだろうか? と思いつつも全部と言われたので、怜は取り敢えずホーンラビットを1羽ずつ出してカウンターに置いていく。

 エギルスが多少驚いていたようだが、怜は気にせず出していった。2羽出したところでカウンターの横幅が足りなくなったので、残りは上に積んでいく。

 怜がホーンラビットを出し終えた事が分かると、エギルスがホッとしているようだった。


「じゃあ、査て」

「最後もう1体あるんですが、何にも処理してなくて血が大量に溢れそうなんですよ」


 エギルスがまたもや査定の花をはじめようとしていたので、怜はエギルスの言葉を遮りつつ、聞いた。


「お、おう(血が大量? 今出てるホーンラビットは1撃のようだが、手こずった個体でもいたか? )じゃ、一旦中の方に行こう」

「中?」

「そこの端にドアがあるから、ドアから中に入ってくれ」

「分かりました」


 エギルスは怜に指示すると、怜が置いた獲物を全部担いでカウンター内から奥へと移動して行った。


 怜は良く全部持てたなぁとエギルスに感心しつつ、ゼロスフィリアを伴いドアの前へ行った。

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