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準備期間1

やっと新生活始まります。

 怜は3日で熱は下がったものの約10日間引きこもり生活を送っている。

 スイートルームの広い自室にはベット(使っていないもう1つのベット含む)の他、勉強机と小さめのソファーセットがあり、日本の1人暮しの部屋より広い。


 10日も経てばお互いの距離感や生活サイクルも掴め今ではそれぞれ快適に過ごしている。


 1人になりたい時は自室へ、喋りたい時や人といたい時は共通の応接スペースへ。


 ゼロスフィリアは今迄の1人で生きてきた反動なのか、自分の用が終われば大抵応接スペースにいる。


 怜はこのスイートルーム位の部屋であれば、人の気配を読むことは容易いので、ゼロスフィリアが応接スペースに移動したら、特に何も無い限りは合わせて応接スペースへ移動するようにしてる。


 応接スペースでは、喋る時もあれば、其々、本を読んだり、勉強をしていたり、ただ空間を共有するだけの時もある。

 応接スペースの奥には簡易キッチンもあって、食後にお湯を沸かして2人でのんびりお茶を飲む時間を楽しんだりもした。


 怜が日本にいた時は、表向きは警備会社社員だったが、御庭番衆の末裔が住む里の頭首候補でもあった為、常に時間に追われており、こんなにのんびりした日を過ごすのは久しぶり? (もしかしたら初めて? )だった。

 江戸時代にあった当時の御庭番衆とは時代と共に大分形が変わっているが、隠密業という大きい括りでは変わっていない。隠密業は幼少のころより鍛えなければ身につかない技術ばかりだが、希少な技術な為色々な所から引っ張りだこであり、常に人不足。

 普通の会社みたいに中途入社が実質不可能な為、(他に忍びの末裔などいるのなら歓迎だが)仕事内容によっては命を落とす事もある為、高級取りではあるが、仕事環境は割とブラック気味なのだ。


 怜は別に頭首候補が嫌だった訳では無いが、この時間に追われる事のない10日間を過ごしてみて、スローライフを楽しむのも良いかと今は思っている。


 ただ、ゼロスフィリアにおんぶに抱っこ、完全ヒモのこの状態はそろそろ気になってきており、この世界の大陸共通語の字は覚えたので、次のステップへ進もうかと思っていた。


 と、外に出ていたゼロスフィリアが帰って来たようだ。

 きっと、荷物を置いたら応接スペースへ行くと思うから、お茶でも入れてようかな。


 ゼロスフィリアが自室に入るのと入れ違いに、怜は応接スペースの奥のキッチンへ向かい、紅茶の準備をする。


 こちらの世界の茶葉の種類は分からないものばかりだが、ローレンスさんが置いてくれる茶葉はいつも美味しい。おそらく割と良い値段がするであろうことも分かる。

 そして、異国から来たように見える怜に対しての配慮なのか、茶葉と共に茶葉の種類と産地が記載してあるメッセージカードを隣に置いておいてくれる。

 少しでもこの世界の情報を知り得たい怜にとってはありがたい心遣いだ。


 この10日間、怜はただ字を学んだだけではなく、この世界の基礎知識? も一緒に学んでいた。

 その内容は多岐に渡り、地理、経済学、歴史、宗教、法律など。

 怜はゼロスフィリアが外へ出る際、ついでに”ここの事(異世界)について分かる本を購入して欲しい”と伝えた所、

 ゼロスフィリアはレイからの言葉をそのまま書店の店員に伝え、お金に糸目は付けないと付け加えた為、異国文化(ここアルタリア王国)について学びたい学者か金持ちからの依頼と勘違いされ専門的な本が揃ったようだ。


 最初怜はそれこそ、小学生が読むようなこちらの一般教養を学べるものを想定していた為、本を渡された時、割と専門的な内容に驚きはしたが、遅かれ早かれ徐々に専門分野も知識を入れようと思っていた為、問題ないと判断して特に何も言わなかった。

 魔力については、この世界では当たり前の事だからか、書籍はなかった。


 ーー結果、こちらの一般教養的な誰でも知ってる常識からは遠ざかることに気がつくものは、ここには居なかった。



 怜は当然の如く作った2人分の紅茶を持ち、応接スペース移動する。

 怜が席についたのと同じ位に、ゼロスフィリアは自室から出てきて、怜の向かいに座る。


 特に来客がない時のゼロスフィリアの格好は大分ラフだ。今はゆったりした胸元のあいたグレーのロンTみたいな上と黒いパンツのシンプルな格好なのに、ゆっくり紅茶を飲む姿は凄く絵になる。


 上着のボタンを全て止め、手袋してフードまで被ってた初期の頃とは全くの別人だ。


 それというのも、怜が提案した体に沿って行う耐魔結界を最近では体を動かしながらでも発動し続ける事が出来るようになったからだ。今では耐魔結界の厚さを変える事で外に漏れる魔力量を自分で調節出来るようにまでなっていた。


 また、今は意識していないと耐魔結界を体に沿わせ続ける事が出来ない為、戦闘になった時など意識がそれた場合には恐らく耐魔結界が外れてしまう可能性がありそうなので、今後は無意識下でも発動し続けられるよう訓練中なのだとか。


 ……10日でこれってやっぱりチート感が半端じゃないような。。。

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