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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六
昭和の大日本帝国海軍の潜水艦

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驕ることなく辛抱せよ

 倉沢少佐と近田中佐は、食事を終えて日頃言えない事を語りあっていた。

 「近田中佐は、この65名の中で唯一海上で戦った男ですね。」

 「バカヤロー。そんな格好良いものじゃねぇよ。気持ちは良かったけど。」

 「どんなものですか?戦艦や戦闘機で海戦というのは?」

 「俺達はサブマリナーズだからな、こればっかしは経験だよ。」

 「経験というのは大事ですもんね。船乗りとしては。」

 「倉沢少佐がしっかり厳龍をまとめてくれたから、俺は扶桑に行けたんだ。」

 「そう言って頂けると嬉しいです。でも、やっぱり近田中佐がいると違います。」

 「どう違う?」

 「どうって言われても、急には出てきませんが。」

 「やっぱり、自分の上に人がいるというのは安心できます。」

 「おいおい、No.3がそんな弱気じゃ、これからが思いやられるな。」

 「そういう意味で言った訳じゃないんですが、(泣)」

 「冗談だよ。冗談。倉沢少佐は、井浦少佐に負けず劣らずの堅物だな。」

 「アイツと一緒にしないで下さいよ。あんな石頭と。」

 「ところで倉沢少佐、新しい兵器はどんな感じだ?47式だっけ?」

 「あの兵器は、ホーミング機能があって良いですね。」

 「そりゃあ、完全に89式をコピーした時に得た技術じゃねぇか。」

 「まぁ、兵器開発局から見れば、89式魚雷やハープーンには面を喰らうでしょうね。」

 「67年という時間はとてつもないギャップを生むな。」

 「43式魚雷も、割と使いやすかったんですけど、あれより命中精度が上がってます。」

 「魚雷の命中率は、潜水艦にとっちゃ死活問題だもんな。」

 「うちの部隊の雷撃手は海上自衛隊随一と言われていましたからね。」

 「それでどうにかならんのなら、兵器を疑えってか。」

 「まぁ、そう言う事です。実戦経験も積んで腕を上げてますよ。成長してます。」

 「伊達に修羅場をくぐって来ているだけあるな。」

 「これからも厳しい戦いは続きそうですね。」

 「あぁ、アメリカと決着が着くまでの辛抱だな。」

 「近田中佐がいてくれるから、艦長も安心して任せられるんですね。」

 「バカヤロー、御世辞はよせ。さぁ、仕事再開だ。」

 「素直じゃないな。嬉しいくせに。笑」

 この二人が、topにいる厳龍は頼もしい事この上ない。しかし、突然生じたほころびは厳龍を苦しめる事になる。

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