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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六


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厳龍のphotograph

 アメリカ海軍にとって、厳龍(ドルフィン)の正体を知る為の何らかの情報は、喉から手が出るほど欲しかったが、アメリカ海軍をもってしても、写真一枚すら手に入れられずにいた。

 知らぬが仏なのかも知れない。だが、日本を倒す為には、厳龍(ドルフィン)の攻略は必須課題であったと言える。

 日本海軍という存在が、この1隻の潜水艦によって存続しているという認識は、階級が上に行けば行く程、強く大きなものになっていた。

 アメリカ軍にとっては、戦闘にドルフィンが存在すると分かった時は、願ってもいないチャンスであり、倒すとまではいかなくとも、被弾損傷させて、写真の一枚でも欲しいものであった。

 しかし、この時代(1949年3月)の技術では、それは、難しい事であり、撃沈するしか方法はなかった。だが、それでは正直言って情報は遅くて、それを待っている間に、厳龍や他の日本海軍潜水艦にやられてしまう。

 アメリカ海軍としては、早い段階で厳龍を仕留めておきたいと。そう思っていた。

 厳龍乗員も、アメリカ軍にマークされている事は知っているから、早急な焦った対応はせず、落ち着いて作戦をこなしていた。

 要するに、日本とアメリカの駆け引きが、ずっと続いていたのである。何処かでほころびが出るのをお互いに思って、戦っていたと言っても過言ではない。

 世界最強の称号を掴み損ねたアメリカ軍は、日本軍からそれを奪取すべく、新兵器の投入を進めた。

 もちろん、その内容は自国にしか分からない様になっており、戦っている間に出てくるであろう。

 日本とアメリカがしのぎを削っているのを尻目に、着々と、ロシア、中国、イギリス、フランスなどは、主導権を握るべく環境作りに余念がなかった。

 乗り遅れないように、取り残されないように、必死で政策を討つ。このしたたかさが、国際政治という泥臭い場所では、必要になってくる。

 日本も、それを見習いたいところではあったが、アメリカの攻撃に対応し、どう処理するかに手を取られていた。

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