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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六
昭和の大日本帝国海軍の潜水艦

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あと一押し

 第二次日米戦争が、勃発してから一年数ヵ月が経過していたが、厳龍乗員65名は泥沼の戦いを強いられていた。

 厳龍の主な任務は、本土の基地から出撃して、敵艦隊を発見し魚雷を放つ。全弾撃ち尽くしたら、帰投するという、なんとも豪快な手法が取られていた。

 しかし、この作戦は厳龍という、未来の無敵兵器を使いこなすという点においては、100点に近いものであった。

 開戦から間もない時期は、連合艦隊と作戦を共にしたりしていたが、戦果が上がらなかった為、単独行動にしたという経緯はあった。

 本土防衛と敵戦力の撃破という事を、セットにすることは本来ならできなかったが、厳龍にはそれが出来る能力があった。

 局地戦もないまま、日本海軍は本土にやって来るおびただしい数のアメリカ海軍艦隊を迎撃する日々が続いた。

 大日本帝国陸海軍も、本土にいて戦争は形骸化していた。大本営もアメリカも、一体何が目的なのか分からない。というのが、沖田をはじめ厳龍乗員の素直な気持ちだろう。勝つか負けるかという、戦いをしているかとは思えない状況であった。

 そんな厳龍も、単独行動とは言え、投入される場所は、行く前から大本営に決められており、どれも激戦とは行かなくとも、大多数の敵の懐に飛び込んでいって、複数隻の艦船を沈める事を求められた。

 この頃になると、敵も厳龍(ドルフィン)対策を立てており、厳龍はタイムスリップして来た当初の働きは、出来ていなかった。

 だが、それでも厳龍は、ひたすら47式や43式魚雷や89式魚雷、ハープーンUSM対艦ミサイルなどを駆使し、敵艦隊の戦力を減らし続けていた。

 アメリカ側も、日本が開発に成功したように、続々と新兵器を開発、投入していたものの、日本軍を徹底的に痛めつける事は、出来ずあと一押しが足りていないという状況におかれていた。

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