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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六


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ちょっと違う二極体制

 「そうか。奴ならそう言うと思ったよ。まぁ、時間も無いわけではないからな。御苦労。また何かあったら伝えてくれ。」

 米内海軍大臣のあっさりとした回答に、上田少将は、「何の為に、あれだけ粘ったんだよ。」と、心の中でつぶやいた。

 上田少将は、そもそもこう思った。

 沖田がそんなに口や行動が軽い男ならぱ、これだけ重要な作戦を、米内海軍大臣がさせる訳がなかったのである。 

 その頃、アメリカ海軍太平洋艦隊が、日本より先に戦争の準備を始めていた。チェスター・W ・ニミッツ提督率いる、この世界で壮絶なる大艦隊を編成し、今度こそ日本を完全に打ち負かすのが狙いであった。

 アメリカとしても、先の長い大戦は、あと一歩の所まで日本を追い詰めたが、あのドルフィン(厳龍)という得体の知れないスーパーweaponつまり切り札が、アメリカを勝利から遠ざけていたのである。

 打倒ドルフィンを掛け声に、物量に物言わせる戦い方で、今度こそアメリカは勝利を目指していた。

 世界はその頃、引き分けたニ国を軸にして、新たな勢力図を見せていた。中国とロシアを味方に率いれた大日本帝国と、アメリカやイギリスその他欧州全般の二極体制で歴史は進んでいく。

 東西冷戦とも少し違う形で、核開発競争もないまま、時は流れる。日本に原子爆弾が落ちなかった為に、実験する国は減っていった。

 厳龍の登場は、核開発をも遅らせていたのである。

 輸送段階を叩くという、大きな弱点の為、ミサイルというてっとり早い方法が編み出されて行くのだが、この世界の歴史では、そういう流れになっていなかった。アメリカも日本も、次の戦いで決着はつくと見ていたであろうし、これはこの世界の今後の行方を、占う戦いになりそうである。

 日本海軍もアメリカ海軍ほどではないが、空母や戦艦を増やす事が出来ていた為に、あとはロシアや中国が、どこまで関与してきてくれているかに懸かっていた。

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