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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六


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沖田の懸念

 その内容は、すぐさま米内海軍大臣のいる大本営に打電され、呉で発進準備を済ませていた厳龍艦長沖田に伝えられた。今から全速力で行けば、恐らく原場海域には3日はかからないだろう。

 テニアン島へ向け厳龍は出撃した。米内海軍大臣は、このまわりくどく到程日本海軍のやりそうにない、囮作戦を後に

 「稀代のばかしあい」

 と名付けている。テニアン島上陸の船団は更に、敵機動部隊の陣容についても詳しく伝えており、すぐにテニアン島へ向かった沖田ら厳龍乗員にも、伝えられた。空母エセックス級7隻、他新型艦の重巡洋艦エマートン、戦艦マリオン・カールなど4隻を加えたそうそうたる顔ぶれであり、このアメリカ海軍太平洋艦隊の壊滅は、日本海軍とアメリカ海軍の勝負において、勝てば日本海軍にわずかながら勝利の光が見えて来るものであった。

 新型重巡洋艦と戦艦をやっつけておきたいのは山々だが、今回の目標は敵艦隊の壊滅ではなく、機動部隊の脚となるエセックス級空母7隻である。出撃した厳龍が雷装しているのは6門。弾薬スペースにおいてあるのも含めると、最大12発しか魚雷や対艦ミサイルは使えない。

 一撃で沈める事が可能ならば、12隻を沈める事が可能な計算だが、いくら89式魚雷やハープーン級USMが近代兵器とは言っても、上手いこと一発で仕留められるかは分からない。いずれにしても、エセックス級空母は、頑丈な事で知られている。

 そのどてっぱらに一発ぶちこむまでは分からないのてある。これまでの戦いで67年後の模造兵器が充分に威力を発揮してきた事は確かだが、テニアン島に向かう沖田の懸念は、空母や戦艦にどれ程新兵器が効果のあるものかという事である。厳龍が今後活躍出来るか出来ないかは、テニアン島急襲作戦にあり、その分水麗である事は、間違いのない事であった。

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