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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六


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米内の安易な作戦 ボロ艦隊

 サイパン・グアムに米内海軍大臣が、博打を打つ前にどうしても倒しておきたい、というより数をを減らしておきたいものがあった。

 マリアナ沖海戦で登場してきた、アメリカ海軍機動部隊の新型空母「エセックス」級である。敵機動部隊の勢力を少しでも削いでおくことで、サイパン・グアムへの作戦を成功させようという狙いがあったのだろう。

 沖田達厳龍乗員の知る歴史の中で、エセックス級空母は日本海軍の艦船に沈められたことはない。最早、背水の陣で戦いを続けていた日本海軍が、敵機動部隊を叩くには、厳龍という奥の手を使うことでしか、事態を打開する事は出来なかった。

 ただ、いくら厳龍が未来のスーパーweaponでも、敵機動部隊の位置が分からなければ、出撃の仕様がない。その為、米内海軍大臣は伊二六潜水艦数隻や海軍航空隊の零戦数機を使って、敵機動部隊の位置の特定を急いだ。

 すると、サイパン・グアムの丁度中間に近い場所に位置はするテニアン島で待機しているとの情報を得た米内海軍大臣は、その情報の信憑性を確かめる為に、囮を用意した。

 ボロ舟を改造して作った巨大船団をグアム・サイパン・テニアン島があるマリアナ諸島に派遣。中継地点にいた伊二六潜水艦にモールス信号を用いて伝え、その信号を受けた伊二六潜水艦が、東京の大本営にいる米内海軍大臣に伝える。ボロ舟団は、何の武装もしていないため、特に攻撃を受けることもなかった。

 ボロ舟団は、マリアナ諸島の各地に到達。与えられた任務は、充分に果たした。グアムやサイパンにたどり着いたボロ船団は囮の囮で、本命はテニアン島に向かった船団である。いくら戦時中とは言え、武装していない一般人を殺してしまう事は、戦時国際法違反になってしまう。伊二六潜水艦に囮船員が、電報(モールス信号)が入ったのは、日本を出発してから5日後の事であった。

 「ブジトウチャクシタテキキドウブタイテイハクチュウ」

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