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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六


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コードネーム ドルフィン

 アメリカの国家予算と同額の費用とも言われた、原子爆弾二発のテニアン島への配備失敗は、アメリカ首脳部の怒りを買った。

 原子爆弾の特徴を知り尽くした上で、潜水艦による待ち伏せ作戦をやられたのは、現場のミスかもしれない。それでも、これだけの被害があるにも関わらず、敵戦力が特定出来なかった事に一抹の疑問が生じていた。

 その疑問は、今回だけでなく、沖縄で甚大な被害を被った時にも生じたものであった。アメリカ海軍や首脳部は、ここで一つの仮説を立てた。それは、日本海軍がスーパーweaponを手にしたのではないかと…。

 そのスーパーweaponをアメリカ海軍はコードネームで呼ぶ事にした。「ドルフィン」と。それが、厳龍のアメリカ海軍から見た呼び名であった。急潜航と急浮上を繰り返す潜水艦の姿が、イルカを連想させる為、海上自衛隊の潜水艦乗りはドルフィンマークという紀章を着ける。アメリカ海軍でも潜水艦乗りは、優秀だから一般隊員とは、異なるマークを着ける風習はあるのかもしれない。詳しくは分からないが。

 いずれにしても、ドルフィンというコードネームは、厳龍にピッタリだったかもしれない。アメリカ海軍は、この頃からドルフィン(厳龍)のマークを開始し始めるのだが、彼等が厳龍の全容を知るのはまだ先の事であった。

 何はともあれ1945年夏の広島・長崎への原子爆弾投下は、阻止された。

 それにより、終戦が伸びてしまうのだが、それでもまだ日本側が不利な状況に変わりはなかった。航空機が残っていたため、日本海軍は何とかしてもう一度パールハーバーのような大きな作戦を計画していた。

 航空機優勢の幕開けでもあったこの頃の戦いは、戦史において最も人的、物的被害が出始めていた時期に違いない。大日本帝国陸海軍は、いずれにしてもここが我慢のしどころだった。

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