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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六
昭和の大日本帝国海軍の潜水艦

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223/252

SBUの真価

「っく…。」

「何だ?物足りねーな。海兵隊のSEALs言うたら、泣く子も黙るんちゃうんか?」

サンチェス大佐率いる米国海兵隊のSEALs先遣隊100人は、ものの一時間で海上自衛隊特別警備隊(SBU)に制圧、武装解除された。山田三佐の指示で、殺さず捕虜とし海上自衛隊佐世保基地に連行し、取り調べを行う事になった。

「山田三佐?任務はまだ終わってないよな?まだ、沖縄にはあぶれる程の米兵がいる。」

「はい。よくご存知で。直ぐに援軍が来るはずですから、沿岸防衛は任せましたよ!」

「本来なら断っているんだが、ここで俺達が役に立てるとすれば、それくらいだからな。ま、GMAT隊長の貴様の差し金で、こんな九州くんだりまで遠征してやったんだ。もう少し活躍して、防衛省の幹部達に俺達SBUの真価を見せつけないとな。」

「そうですね…。米国海軍の艦隊は呉から派遣された第一潜水隊群と佐世保地方隊の艦隊で、何とかしますので、斎藤隊長の沿岸防衛技術期待してます。それから、何か分かりましたか?」

「いや、SEALsの奴等流石に口は堅い。何も話さないばかりか、捕まるくらいなら死んだ方がマシだと、旧日本軍の軍人の様な事を言っているんだ。困ったよ。これじゃ、情報源としては全く期待出来ないな。」

「分かりました。引き続き佐世保基地の護衛よろしくお願いします!」

市ヶ谷の防衛省が、一息つけられる状態になったが、今度はフランスに派遣していた山本五十六自衛艦隊司令官の乗艦する潜水艦せいげい艦長佐藤源治二等海佐から、緊急通信が入った。

「山田三佐!ついに英国海軍が動き出したぞ!フランス海軍の原子力空母シャルル・ド・ゴールにハープーン対艦ミサイルを発射してきた。迎撃には成功したが、どうする山田三佐?」

「佐藤艦長!英国海軍の事はロシア海軍とフランス海軍に任せて、直ぐに帰国して下さい!」

「しかし、今せいげいが日本に戻っても何の役にも立てない。それに山本閣下も同じ事をおっしゃっている。」

「佐世保が危ないんです。今、せいげいが危ない橋を渡れば自衛艦隊司令官を失う事になります。佐藤艦長?貴方なら山本閣下の存在意義を考えられないはずはありませんよね?」

「問題はそこじゃない。同盟国を見捨てる様な真似は出来ない。」

「見捨てる?佐藤艦長?しっかりしてくださいよ!貴方はもう任務を完了しているのです。戦闘海域から離れ、日本に帰投して下さい!これは海幕長の指示です。」

「確かに君の言う通りだ山田三佐。情に流されて私は冷静さを失っていた。エフゲニー・ニコライ上級大将には、上手く言っておく。ただな、GMATが派遣したもがみ型護衛艦だけでは、全く戦力は足りてないぞ?」

「佐藤艦長、それなら心配はいりません。ドイツやスペインやイタリアが、援軍を送ってくれていると信じています。」

「まさか、ユーロファイターはそこまで既に手を回していたのか?恐れ入った!」

「いや、日本は何もしてませんよ。自発的にNATO解散が成立し、単純にどっちにつきたいか問いただしただけです。元々、ドイツやイタリアは第二次世界大戦でも同盟国でしたし。ま、機能性があったか無いかはさておき彼らも必死で過去との決別に必死なんじゃないでしょうか?」

「山本閣下?もう帰られるのですか?」

「本来なら英国が亡国になるまで見届ける腹づもりだったんだが、すまんな。佐世保に米国海軍の艦隊が迫ってきているそうでな。帰らなければならなくなったんだ。ニコライ上級大将?こちらの戦線は貴方がたロシア海軍とフランス海軍の聯合艦隊に任せましたよ。あ、それからドイツやイタリアやスペインの艦隊も合流予定だそうですよ。」

「本当ですか!それは素晴らしい。また生きてお会いしましょう閣下!佐藤艦長、これを田中総理に渡してくれ!」

「これは?」

「ロシア海軍潜水艦隊司令ポルシェニコフ大佐が持っていた露海軍保有の核弾頭発射ボタンのレプリカだ。レプリカだが、ボタンを押せばポルシェニコフ大佐に連絡が行く。核の無い君達には最高のGIFTだろ?」

「確かに受け取りました。ニコライ上級大将!くれぐれも、油断なさらず武運を祈っております。」

「さ、日本へ行け。」

ニコライ上級大将の粋な計らいに、山本閣下も佐藤艦長も喜んでいたが、劣勢に立たされた英国海軍ロイヤルネイビーは、とんでもない作戦に打って出た。

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