表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/240

機関科の軍曹と兵糧科の少佐

 艦の整備には、時間をかけたいと沖田自らが申し出ていたため、タッチアンドゴーという訳には行かなかったものの、2日もあればリフレッシュした隊員を乗せて、沖縄の防衛に当たる事が出来ていた為、作戦行動中でも、ストレスが大きく溜まるというような事はなかった。

 これはある士官と下士官の会話である。戦闘中乗り組み員がどんな気持ちになるのかよく分かる為、記載する事にした。機関科の大橋軍曹と兵糧科の田倉少佐の二人で、大橋軍曹が田倉少佐に夕食をもらいに行った時のヒトコマである。

 「機関科の大橋であります。」

 「任務ご苦労。」

 「今日の飯も旨そうですね。」

 「真っ黒な顔して。」

 「田倉少佐の飯はいつも美味です!」

 「なぁ、戦闘してる感じする?」

 「自分は機関科ですので、戦闘の事は分かりませんが、通常潜航では考えられない様な急加速をする事はありますね。」

 「俺は握り飯を握ってるだけだからさ、戦っている感じがしなくてな。」

 「艦を動かしているのは、人です。人の燃料は飯です。たから、田倉少佐のいる兵糧科がなくては、この艦は動かせない事になります。」

 「上手い事を言うじゃないか、よし、今度からここに来る色々な奴に戦闘中の感想を聞いて見よう。」  

「それは面白いかもしれませんね。」

 戦闘に関わる事のない、二人のシュールな会話が戦争をリアリティーのあるものにする。アメリカと戦争をしているなんて、まさしくタイムスリップしなければ、有り得ない状況ではあるが、それを一番ダイレクトに感じていたのは、潜望鏡員の設楽少尉ではないだろうか?目視で戦果を確認する。それは潜望鏡員にしか出来ない。そ のショックというか衝撃度は、相当に高かったと言えるのではないだろうか。

 アメリカ海軍の艦船に魚雷をぶちこむという現実は、戦争になれていない自衛隊員にとっては、相当なカルチャーショックだったと言える。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ