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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六


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猪突猛進の現代潜水艦

 沖縄入りした厳龍を待ち構えていたのは、沖縄を攻め落とさんとする、おびただしい数のアメリカ海軍艦船であった。

 43式魚雷の補給を那覇で行った後は、その全てを敵艦隊に向けて発射しては寄港するということを何度も繰り返した。

 それが可能だったのは、厳龍が未来からやってきた高性能サブマリンであった事。もう一つは、乗っているサブマリナーズ(潜水艦乗組員)が、優秀であった事であったからだ。

 米内大将の指示は、とにかく沖縄戦を回避し、アメリカ海軍艦船を出来るだけ減らす。

 という内容のものだった。

 その間にも日本海軍の兵器開発局では、89式魚雷やハープーン級USMの開発が進められ、更なる戦況の好転を待っていた。

 厳龍が沖縄で奮戦していた頃から、沖田や他の乗り組み員が知る戦争の歴史とは明らかに異なる事象が現れ始める。

 悲劇的な南方戦線での玉砕や、全滅が発生する事がなくなり、日本は劣勢でありつつも、まだ戦える。と士気が上がるという雰囲気に変わってくる。

 1945年5月になっても、アメリカ海軍太平洋艦隊は、攻撃の手を緩める事はなく、沖縄を狙い続けていた。その猛攻をたった一隻で死守していたのが、厳龍であった。

 巡洋艦や中型艦船ならば、43式魚雷一発で仕留める事が出来たし戦艦や空母クラスの大型艦船ならば、二発あれば仕留める事が出来た。水中でも、その隠密性を生かして、敵潜水艦を軽々と撃破していた。

 大本営も、厳龍が毎日山のように敵艦隊を撃破して戦果をあげている為、だんだん無視出来なくなっていた。

 それら全てを治めていたのが、海軍良識派三羽カラスと呼ばれた重鎮米内光政大将その人であった。厳龍の全てを知り、経緯も知っているこの老将の指示で、沖縄防衛に徹している事を知る人物は、海軍部内には、わずかしかいなかった。

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