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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六


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秘密兵器厳龍

 一体どんな兵器を使ったのだろうと考える中で、まさか何の変哲もない未来から来た潜水艦だとは、誰が想像したであろうか?

 その頃呉に残っていた戦艦扶桑の、近田類中佐は厳龍の戦果に驚く事はなく、何かをノートに書き記していた。現代に伝わる日本の敗戦の歩みにおいて、この1945年4月上旬に戦艦大和を日本海軍が失った事により、敗戦の転がり方が変わったと捉える事が出来るのだが、厳龍の登場により失うはずだった大和を失わずに済んだのは、その局地的勝利はいよいよ後には退けない所まで来てしまった証なのだろう。

 アメリカ海軍もこのままやられっぱなしで、黙っているはずもなくそれが、日本本土に向く事は自然な流れであった。しかし、この段階では、アメリカはなぜこんなにも、空母や戦艦が相次いでやられるのかという原因や、その根本的な問題には気付いていなかった様である。

 とにもかくにも、米内大将の送り込んだ(厳龍は未来から来た兵器)刺客が、とんでもなく威力を発揮したのは確かである。沖縄への大和を使ったはずの特攻は、そんなものだったのかと、波紋が広がる中で、日本海軍はまだ首の皮一枚で繋がっている状態だった。

 沖田の頭の中には、今後起こるであろう広島、長崎への原爆投下を何としても避けたいという、想いが強くあった。

 もちろん、その情報は上田少将や、米内大将も承知しているマル秘事項であり、現在地の沖縄で待てというのが、米内・上田の指示であった。機密保持の為、上陸は許されず、必要物資は大和を通じて入手せよ。とのお達しだった。

 前途多難な太平洋戦争末期という、最悪の時期にタイムスリップしてしまった事により、沖田や厳龍乗員64名には、少々過酷な状況になってしまっているのかもしれない。

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