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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六
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潜水艦という抑止力

 自衛隊員が銃の扱い方を教わり、銃を持って演習をしているのは、戦争ごっこをする為ではない。その銃で、侵略してくる敵に対して抗う為である。そう、救うのではなく、時によっては殺す事それが本来的な自衛隊の仕事である。

 国家防衛の為に、心を鬼にして引き金を引かなければならないかもしれない。だが、これはあくまで陸兵の話である。

 想定される戦闘エリアは、陸海空、宇宙、サイバー空間とおおまかに分けると、そのくらいになるだろうが、細かく分けるともっと多くの戦闘エリアがあるだろう。

 今回スポットを当てるのは、海上ではなく海中である。つまりは、潜水艦である。潜水艦の役割は、高い隠密性を発揮して通常の戦闘の他に、敵国の偵察をする。敵艦船の待ち伏せ攻撃をすること。国土が敵の先制攻撃を受けた場合でも、最後まで生き残り必ず敵に報復をすること。大きく分けるとこの三点に分けられる。SLBM(潜水艦発射型弾道ミサイル)で報復する。三つ目は核兵器を持っていない日本には不可能な事であるが、抑止力というのは潜水艦の利点である。

 少し前置きが長なってしまったが、8月15日二週間ぶりに厳龍が呉基地に戻ってきた。潜水艦乗りにとっては当たり前かも知れないが、作戦中は風呂に入る事が出来ない。出来るとすれば、短時間のシャワーか体を拭くくらいである。閉鎖的な上に最悪の衛生状態なのは、潜水艦乗りにしてみれば職業病と言ってもよかった。また、真水は非常に貴重なため、水の一滴は血の一滴というスローガンもある。

 原子力潜水艦や原子力空母を配備出来る国が、国際的に強い権限を持つのは、核兵器とセットで睨みを効かせる事で、国際政治を有利に進めようという裏付けが、出来る為である。日本は非核三原則を堅持している為、それらの兵器を持っていない。日本の防衛態勢は、本当にアメリカ頼みと言っても過言ではない。

 潜水艦乗りが上陸したら、まずは飯!(飯は作戦中は1日4食)よりも風呂が先だった。潜水艦乗りほどストレスのたまる職場もないだろうが、まさに海上自衛隊の精鋭中の精鋭であり、プライドもそれだけ高かった。

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