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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六
昭和の大日本帝国海軍の潜水艦

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194/251

左腕

 井野元中佐の次は法野元中尉に声をかける事にした。

 「これからどうするんだ?厳龍第一世代のエースは。」

 「どうっていう事はないですよ。どうせ余生も少ないでしょうし。」

 「どういう事だ?何で余生が短いって分かる?」

 「2012年から来たcrewは自分の生年月日で死ぬ。」

 「厳龍乗員第一世代なら、誰もが知ってる都市伝説ですよ。」

 「それを知ってるなら、話は早いな。お前もその不可思議な現象の理由を知りたくないか?」

 「原因なんてあるんですか?調べるなら手伝いますけど。」

 「それでこそ厳龍第一世代のエースだよ。どこまでやれるかは、分からんがな。」

 「あてはあるんですか?」

 「まぁ、無きゃこんな誘い方はしないさ。」

 「お前さんにゃ、ちょっと会ってもらいたい人物がいるんだよ。」

 「今更何を驚く事もありません。何でも良いですよ。」

 「明日がその日で死ぬ事は恐怖じゃないか?」

 「仕方ないと思います。それもまた運命でしょうし。」

 「数奇な運命は許せないが、人生としては充実していたかもな。」

 「そうですか?男として自分は何も残せてませんけどね。」

 「それもまた人生だ。正解なんて物はない。」

 「嫁さんをもらって子供が生まれて、そういうありきたりな幸せにあこがれる事もあります。」

 「それは来世にとっておけって事さ。」

 「原因なんて分かるんですか?」

 「そんなもの分からないかもな。」

 「勝ち目の無い戦だからこそ男という生き物は燃える。」

 「やれるだけやれって事ですね?」

 「その通りだ。別に制裁があるわけでも無い。」

 「井野元中佐にもお願い致した所だから、何とか成るだろう。」

 「井野元中佐は、戸村元艦長の右腕じゃないですか?」

 「気心の知れたメンバーで、俺達がここにいる理由を明かした時、厳龍マニュアルは完成するんだ。あ、これ内緒だよ。」

 「戦は勝ち目が無い時の方が面白いですよ。」

 「正確には、そういう所から滲み出すのが面白みってものなんだよ。」

 「難しい事言いますね。相変わらず。ま、良いですよ。」

 「何が良いって?」

 「どうせやること無いんでやりますよ。」

 「そうでも言わないと、いつまでも食い下がるのが、戸村元大佐という人間ですからね。」

 「良く理解してるじゃないか。それでこそ俺の左腕じゃないか!」

 「って、いつから自分は戸村元大佐の左腕になったんですか?」

 「今から。(笑)」

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