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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六
昭和の大日本帝国海軍の潜水艦

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後始末

 戸村元大佐は、まず気心の知れた井野元中佐に声をかける事にした。

 「井野!お前これからどうやって余生を過ごすんだ?」

 「時間があればのんびり過ごしたいがなぁ。でも俺には時間がない。」

 「どういう事だ?」

 「2012年から来たcrewは、皆元いた世界の自分の生年月日に死んでいる。」

 「神様としては、そこで調整というか、帳尻を合わせているんだろうな。」

 「知っていたのか…。なら話は早いな。なぁ、一緒にちょっと調べないか?」

 「まさか俺達が、タイムスリップして来た原因でも調べるつもりか?」

 「そのつもりだけど。残りの時間考えると急がないとまずいぜ!」

 「全くお前には敵わないな。分かった。手伝うよ。」

 「でもやるからには答えに辿り着きたいよな。」

 「あと、もう一人頼もしい生存者にも手伝わせる。」

 「法野か?宮村か迷ったんだけどな。」

 「で、法野に決めたと。」

 「しかし、限られた時間の中でやれる事はそう多くはないぞ。」

 「そこは公平に役割分担だろ?」

 「どうやら今世にはやすらぎというものは無いんだな。」

 「死ぬまでこの呪縛から解き放たれる事はないのさ。」

 「でも、何で生年月日に死亡するのかな?」

 「そこが最大の謎だよ。それに原因もつとめなきゃいけない。」

 「あてはあるのか?」

 「ないが、手がかりならいくつかある。」

 「職権乱用と言われるかもしれないが、艦長として、乗組員の事で知らない事はない。」

 「証拠が手に入ったんだな?」

 「まぁ、そういう事だ。」

 「ちなみに、沖田初代艦長もその事について調べていた様だ。」

 「退官してから、沖田初代艦長は直ぐ亡くなったんじゃあなかったっけ?」

 「在職中から動ける範囲で、動いていたらしい。」

 「そのデータは貴重だな?今となっては入手は難しいだろうが。」

 「その辺は抜かりないさ。俺は、厳龍二代目艦長だぞ。」

 「やるだけやってみようという事だな?まぁ、時間もないしな。」

 「幸いにして、この世界の日本には厳龍を越える戦力が存在しているんだ。」

 「原子力空母と原子力潜水艦か?」

 「俺の目算より、配備まで10年は早いな。」

 「着々と日本は兵器の世代交代を進めているわけか。」

 「俺達は、どこまで行っても異物なんだ。後始末をつけよう。」

 「お前が、そこまで言うのなら、俺も付き合わなきゃいかんな。」

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