NEW generation
本日の当直は、倉井中尉、相澤少尉、島村少尉、英谷軍曹、末広伍長、吉田川一等兵の6人であった。
「明日はアメリカ海軍との軍事演習だったよな?」
「うちの隊は、今回は出席しないんじゃなかったでしたっけ?」
「私も、全く聞いてませんけど。」
「そうかな?」
「明日あるのは、アメリカ海軍との頭上演習です。」
「変わったんですね。事前の予告だと艦隊演習になってましたもんね。」
「ありがとーな。」
「しっかりして下さいよ中尉殿。」
「悪い。下士官生活が長かったせいか、情報たに疎くてな。」
「しかし、最近の新兵は優秀だな。」
「確かに最近の新兵は良く出来ているかもしれません。」
「下士官の立場から見ても、優秀な兵は多いですね。」
「徴兵制度を撤廃したおかげですね。」
「自分達のgenerationの事ですよね?」
「そうだ、吉田川。お前達の世代の事だ。」
「軍隊も民間会社と同じ志願制ですよ。」
「時代は変わったんですね。嬉しいやら寂しいやら。」
「兵隊の質が良くなっても、やる事は変わりません。」
「そうですね。軍曹殿の言う通りです。」
「実力さえあれば、幹部にもなれます!」
「やれる者を募集して行くんだな。」
「その制度の方が昔よりはるかに良いじゃないですか?」
「何よりも、国軍大学校でのハンモックナンバーは、関係ない。」
「実力至上主義と言えばそれまでですが。」
「誰でも一定の力があれば、チャンスがあるのは、良い事ですよ。」
「上に留まりたい奴にとっては、目障りな制度だな。」
「下克上させてやってくださいよ。」
「増えますよ!ライバルが。」
「学業成績だけで人事を行うより、良いですよ。」
「そこに臨機応変という文字はありませんしね。」
「今の良い調子のまま、日本海軍が続く事を祈るしかないな。」
「大丈夫ですよ。これからも日本を守るNEW generationは育ってますよ。」




