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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六


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頭脳のいる二等兵

 志願兵制度を導入したことで、変わった事と言えば、なんと言っても兵士のクォリティが上昇したことである。

 それは、そうであろう。徴兵と志願兵には、決定的な違いがある。自分の意思で兵士になるのが志願兵制度。自らの意思ではなく、兵役があるから兵士になるのが徴兵制度である。

 政府及び日本軍(陸海空)のそれぞれのトップが、志願兵制度を導入した理由はそこにあった。

 要するに無理矢理連れてきた兵士では駄目だと言う事である。兵器の質が上がり続ける中で、問われてくるのは、兵士の頭脳である。馬鹿の一つ覚えで、銃剣突撃していたのは、今も昔。

 先進国のほとんどが、軒並み志願兵制度にスイッチしたのは、以前にも紹介した通りである。時代の主流は志願兵制だった。

 末端の兵士の力を底上げして、軍全体の実力を上げようとしたわけであるが、軍隊は行かなければならない所から、行きたい者が志願して行く場所になった。

 それで、日本軍の底力が上がったと言っては、これまでに徴兵された兵士に、失礼かもしれないが、少なくとも、現場レベルでは歓迎されるものであった。何よりも、教育を一からしなくて済むのは、喜ばしかった。

 最も、新兵に必要最低限の教育は必要であったが。兵隊の試験は、士官や下士官に比べれば簡単なのかもしれない。だが、勉強しなくてなれる程甘いものではなかった。

 ハードルを設け、それでも入りたいと思う者を募集する事は、軍隊も民間会社も最適の募集方法であったと言える。

 力さえあれば戦争に勝てたのも、今は昔。最近の兵器の高性能化は、二等兵にすら頭脳を求める。職業としての軍隊が、果たしてどこまで魅力的なものであったのか。それは不透明だ。

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